みんぽすさんにお借りしているFUJIFILMのレンズ交換式カメラ「X-T1」レビュー4回目は標準ズームレンズでモノクロ撮影をしてみました。
とはいえ軟弱なので撮影自体はRAWで実施し、後でカメラ内現像する形を取りました。
このカメラ内の「RAW現像」はかなり良く出来ていて、デフォルト設定ですと、再生画面でQボタンを押すことですぐに呼び出すことが可能です。
「撮影時条件を反映」でそのままJPEGに落とすこともできますし、以下の項目で現像パラメータを変更することも可能です。
・増感/減感(+1 2/3EV,+1 1/3EV,+1EV,+2/3EV,+1/3EV,±0EV,-1/3EV,-2/3EV,-1EV)
・ダイナミックレンジ(DR100%,DR200%,DR400%)
・フィルム シミュレーション(PROVIA,Velvia,ASTIA,PRO Neg.Hi,PRO Neg.Std,モノクロ,モノクロ+Yeフィルター,モノクロ+Rフィルター,モノクロ+Gフィルター,セピア)
・ホワイトバランス(AUTO,カスタム,色温度設定,晴れ,日陰,蛍光灯1,蛍光灯2,蛍光灯3,電球,水中)
・WBシフト(7×7マスの色空間から指定)
・カラー(濃い,やや濃い,標準,やや薄い,薄い)
・シャープネス(HARD,M-HARD,STD,M-SOFT,SOFT)
・ハイライトトーン(HARD,M-HARD,STD,M-SOFT,SOFT)
・シャドウトーン(HARD,M-HARD,STD,M-SOFT,SOFT)
・ノイズリダクション(強,やや強,STD,やや弱,弱)
・点像復元処理(ON,OFF)
・色空間(sRGB,Adobe RGB)
試行錯誤も気軽ですし、本体内処理ですから外出先でも可能で、現像すればSNSなどにアップロードもできるという点でRAWを身近にしてくれるものです。
ただ、X-T1のカーソル状のセレクターは私の指には押しやすいとは言いがたく、そこが唯一の難点でした。
参考までに普段通りLightroomでモノクロ現像したものとの比較も貼ってみましょう。
さすがにLightroomのほうが調整項目も多いのでトーンを起こしやすいところはありますけど、X-T1のシャープさを活かす上では意外とカメラ内の処理も捨てがたいのではないかと。
また、X-Trans CMOSの処理が大変なこともあるのか、Mac miniでの現像処理はかなり時間も掛かりますし、CPU負荷もかなりのものです。
その点でもカメラ内で済ましてしまえるのは助かりました。
前回も書いたようにRAWのみ撮影の場合にカメラ内現像してもJPEGには写真の番号が新たに振られるのは、できれば改善してほしいですけどね。
そんなLightroomの現像でもX-T1のモノクロ描写の魅力は十分に出てきます。
X-Trans CMOSに関してはFUJIFILMがAdobeに技術協力していたかと思いますし、ローパスレスとX-Transのフィルムっぽい適度なランダム性のある色配置がモノクロで良さを発揮するのかもしれません。
先日もPickupで書いたとおり、X-T1にはグラファイトシルバーモデルが登場するようですが、幸い、従来のX-T1にも同等のファームウェアが12月に公開予定だそうです。
塗装や操作性はあいにく改善が無理だと思いますが、価格的にもだいぶ差があるようですので、使い込んで使いこなす、という方はその分をレンズ投資に回すという意味も込め、現行モデルも十分過ぎるくらいオススメできるモデルかと思います。
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