クマデジタルさんがPET検査のことを書かれていらしたので、
元医療画像処理関係者として、薄っぺらい知識を。(^^;
正直、個人的にはPET検診は現時点ではオススメしません。
お値段もさることながら、検出率、特に早期の発見率が皆さんの
想像以上に低いからです。
一説には85%以上のガンを見落とす、という話もありますし、
早期にいたっては数%が見つかる程度だとも噂に聞いています。
http://doctor-trust.jp/medical-bbs/index.cgi?mode=view;Code=13
PETの画像自体、非常に不鮮明なものですし、CT画像などと
組み合わせて初めて確度を上げるものだと、私の知識では
認識しています。
ちなみにPETが得意なのは、肺、大腸などです。
乳がんも見つかりやすいですが、これはマンモグラフィーのほうが
より安価で確実でしょう。
逆に、泌尿器系や胃、肝臓などは苦手で、脳腫瘍も見つけにくいです。
脳はそうでなくても色んな場所が光ってしまいますからね。
ということで、早期ガン検診であれば、現状は一番技術が枯れて
きているCTが最適だと思います。
さらにいえば、最終的なガンの発見はCT画像を読影する
お医者さんの「目」にかかっています。
ちなみに一人当たりのCT読影時間は、たかだか10分以内です。
全身だと少なくても100枚以上の「画像」を見て、そこからガンを
見つけるのは、喩えは悪いですが、「ウォーリーを探せ」みたいな
ものなんです。
それで見落としなく見つけられるか、というのは、読影医の腕の
問題も大きいと思います。
超音波は画質的にはイマイチですが、体への負担も少ないです。
体全体を調べるのは難しいですから、多少気になる箇所がある
場合に受診するのがよいでしょう。
結構、宣伝だけが先行してPET人気が高まっていますが、さきほども
書いたようにCTなどと組み合わせてこその技術、というのが現状
だと思います。
コストパフォーマンスなら、CTを信頼のおける読影医のいる病院で
受診されるのがベストかと。
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2 Responses
2月 11th, 2008 at 9:35 PM
確かに、PET単独の信頼性の低さを裏付けるように、最近はCTと組み合わせるPET検診も用意されているみたいですね。CTのみの検診というのは「肺」以外はあまり見たことないのですが、全身検診とかあるのですか?
2月 11th, 2008 at 9:41 PM
kumadigitalさん、コメントありがとうございます。
PET-CTというのは機材がそういう複合的なものが
生まれてきたというのもあって、普及していますね。
読影でも両方を重ね合わせ表示して、互いの確認を
するといったケースが多くなっていると思います。
CTは脳から肺、肝臓、場合によっては足まで
どこの部位でもやりますよ。
読影時の表示条件なども部位ごとに用意されています。
肝臓の腫瘤くらいなら、私でも読影できますし。(笑)
ただ、腸に関しては残留物がどうしても映ってしまうので
読影が難しい面があるようです。
ただ、全身をやる場合、スライスの間隔が荒くなるので
小さい腫瘤は見逃すケースが出てきます。
ですので、ある程度、部位を絞ったほうが検出精度は
上がることになるかと思います。