• 064月

    出張でfo.Qのターンテーブルシート「RS-912」を仕入れてきました。

    fo.Q RS-912

    ゴム系の素材ですが、穴の空いた1mm厚のと平坦な2mm厚の2種類、それに粘着シートになった0.5mm厚のカートリッジ、ヘッドシェル、トーンアーム用の調整テープがまとめてある製品です。
    これまでは47Laboratoryの鹿革シート「Model 4727」(1mm厚)と、サンシャインのマグネシウム「STS-1」(2mm厚)で音は満足だったんですけど、トーンアームの水平性でいうと合計3mmはちょっと薄かったんですよね。
    それを細かく調整できるようなシートが良いなと思い、これにしました。
    MR-611はトーンアームの側でもかなり細かく調整可能な構造になってるんですけどね。

    fo.Q RS-912

    まずは一応全部使いで、以下のようにセッティングしてみました。

    上から
    47Laboratory Model 4727 鹿革シート(1mm)
    fo.Q RS-912(1mm)
    サンシャインマグネシウムSTS-1(2mm)
    fo.Q RS-912(2mm)

    これで合計6mmですが、普通のターンテーブルシートは4〜5mmくらいが標準的かと思います。
    MR-611の機構上も5〜6mmくらいあったほうが今のカートリッジとヘッドシェルだとトーンアームの平行性を完全に調整しやすいですが、最終的には音の好みで判断していきます。

    まず最初に感じたのは、低域に重量感が出たという点です。
    針がしっかり音溝をトレースする印象で、音楽が鳴っている際にも静粛性を感じます。
    減衰が早くエコーが少なくなり、音像がシャープになります。
    元々のゴム製シートなどと比べるとはるかに現代的で、私の手持ちの中では鹿革(響きをほのかに載せる方向性)とかなり好対象な音傾向と言えるかもしれません。
    ただ、ゴム系の厚みがあるサウンドではあるものの、弾んだ感じになりすぎたり、低域が膨らむ傾向は全くありません。

    ここから1mm厚をどうするかを試行錯誤していきます。
    まずは1mm厚を抜いてみたところ、かなり軽快な感じになります。
    比較のために戻してみると、音像が少しボヤけた感じがしますし、高域の華やかさが薄まるようです。
    マグネシウムの下に置いて2mmと重ねる配置も試しましたが、ボヤけ方は少なくなるものの、サウンドが大人しくなる印象を受けました。

    全般的に鹿革の利点を打ち消すように働く印象ですので、これのどちらが好みかで択一式に選ぶのが正解でしょう。
    私の場合は鹿革が音質的にもレコードとの接触面としての信頼感としても好みなので、こちらを取ることにしました。
    逆に鹿革を使わないのであればレコードとの接触面に1mm厚を使うのが正解でしょう。
    結果、以下の配置になっています。

    上から
    47Laboratory Model 4727 鹿革シート(1mm)
    サンシャインマグネシウムSTS-1(2mm)
    fo.Q RS-912(2mm)

    レコード全般に現代的な良さとレコードの魅力が共存した感覚になりましたが、その中でもグールドのピアノが一番大きく変わったように感じます。
    おそらく何度も聴き慣れているせいもあると思いますが、ピアノのボディの響きが実体感を持って伝わってくるようになったようです。
    fo.Qは吸音性の高さから「音が死ぬ」という感想も多いようですが、ターンテーブルシートについてはモーターの振動系からの影響を避けるという意味でもかなり有効に働いているように感じます。

    fo.Q RS-912

    0.5mm厚の粘着付シートはまだ試していませんが、これもヘッドシェルやダストカバー辺りで試してみると面白いかなと。
    好結果が出ればまたご報告したいと思います。

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    Filed under: Audio
    2015/04/06 12:00 pm | fo.Q RS-912 はコメントを受け付けていません

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