Olasonicさんからお借りしているテレビ用スピーカーシステム「TW-D9HDM」ですが、あえてこれで音楽のみを楽しんでみる、というのを試してみました。
当然、パソコンやDDCと組み合わせて光デジタル入力を使うことも可能ですが、今回はもう少し気軽にiPod nanoとのプチ「NANOCOMPO」で試してみました。
まずは第7世代iPod nanoに搭載されているBluetoothを久しぶりにOnにして、Bluetoothでのペアリングです。
TW-D9HDMのアンプ部にはペアリングのボタンも用意されているので、NFCに非対応のBluetooth機器でも簡単にペアリングが可能です。
なお、ボリュームはBluetooth、光デジタルなどで共通で前回の電源オフ時の設定値が記憶される仕様となっています。
さて肝心のサウンドですが、Bluetoothでも気軽に定位のしっかりした音楽を楽しませてくれます。
率直に言って下手なミニコンポよりも誇張がなく、リラックスした気分で音楽を楽しめるのは期待以上でした。
もちろん高域、低域の冴えとかドンシャカした感じを求めると、ちょっとそこは期待には沿わないかと思われますから、音の好みもあるのでしょうけれど、私にはとりわけボーカルが良い点が秀逸に感じました。
半面、やや音数の多い曲では耳障りに感じるところもありました。
ただ、上記の症状は主にMP3やAACのポップスで感じたもので、ALACで入れてある音質に定評のある楽曲ではそうした印象は薄いようにも感じられますから、圧縮音源との違いや録音の質が出ている可能性もあります。
とはいえ、やはりどうしてもコーデックがSBCというところを疑ってしまう感はあります。
SBCであってもしっかり作ってあれば音質が確保できるのはOlasonic完全読本のヘッドフォンアンプで体感していますが、将来的にはできればAACコーデックなどにも対応させてほしいところです。
ということで、それらも含めて万全を期すにはやはりミニ-ミニケーブルでの接続がおススメです。
実際、手持ちのALO audioのミニ-ミニケーブルで接続してALACを再生してみたところ、さきほどのBluetoothよりもさらにクセのない素直な音色になりました。
穏やかなサウンドではありますが、喩えが適切かどうかはちょっとよくわかりませんが、SHARPの1bitラジカセを思わせるようなサウンドです。
欲を言えば、オーディオシステムとしてとらえればもう少し低域の階調が豊かだと良いかなとも思いますが、テレビの両脇にラック直置きで置いた状態での試聴ですので、セッティングをもっと詰めたら、さらに良くなる可能性が高いでしょう。
逆に言えばテレビの両脇に置いただけ、というオーディオ的に見たら相当ラフなセッティングでも中域から高域にかけては分解能も高く、なによりも定位が非常に明瞭である点に驚かされます。
ある種、オープンイヤーヘッドフォンのような音場と感じる部分もあり、ヘッドフォンユーザーにもおすすめかと。
そのヘッドフォンについては、あいにくなことにTW-D9HDM側にはヘッドフォン端子は用意されていません。
アンプの系統的に別途用意せざるをえないでしょうし、余計なコスト増につながるのでしょうが、できればあると便利かな、とも感じました。
それは液晶テレビのヘッドフォン端子が大抵、挿しづらい位置にあることの裏返しでもあるのですけどね。
というわけで、さすがに本格的なオーディオシステムとして捉えると無理も出てきますが、CD数枚分の「NANOCOMPO」に近いようなサイズのアンプ部でこれだけ多機能な音源に対応している点や、それらの音源をどれもしっかり音楽として楽しく再生できる能力には素晴らしいものがあると思います。
まさに最初に書いた通り、プチNANOCOMPOとしての使い方もプラスαのメリットとして、購入の検討要素に加えて考えてみるだけの価値はあると感じました。
さてそろそろ返却時期も近づいてきましたので、次回はPS3に光デジタル接続して、映画やゲームを楽しんでみた感想について書いてみたいと思います。
また、合わせてTW-D6TVとの比較もしてみる予定です。
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