Olasonicのハイレゾ対応USBスピーカー「TW-S9」には、実はアナログ入力も用意されています。
右スピーカー背面のアナログ入力にステレオミニジャックを挿すと、そちらが優先される形でアナログ入力が使用できます。
その際、パソコン側からの音声は出ませんが、パソコン側からはTW-S9がデバイスとしてはそのまま認識されている状態です。
というのも電源はUSBから給電されなければならず、このUSBケーブルを抜いてしまうと、当然ながら音が出なくなってしまいます。
試しにこのUSB端子との間をiPhone付属のものやエレコム製などのUSB-ACアダプタにUSBケーブルでつないでみると、ちゃんと給電されて音が出ます。
アダプタの質にもよりますが、むしろこちらのほうが素直で棘のない音が出るケースもあるようですし、パワーも出るような気もします。
音源にはハイレゾに対応していないiPod nanoを直接接続して試しましたが、ここにLINE OUTのあるハイレゾ対応のDAPやポタアンなどをつなげば、アナログ接続でのハイレゾ環境が実現できます。
さきほども書いた通り、USB給電は別途用意しなければいけませんが、これもまたTW-D9HDMと同じく、ミニコンポ的使い方ができるというわけです。
ただし、あくまでもジャックを挿した時にアナログ入力に切り替わるだけで、本体側でスイッチ等で切り替えられないのは少々残念なところです。
最近のパソコンは24bit/96kHz対応の光デジタル出力を持つものも多く、TW-D9HDMのDAC部も24bit/96kHz対応ですし、当然アナログ入力も切り替えスイッチもあるので、そういう用途にはやはりTW-D9HDMのほうが向いているでしょう。
ただし、TW-D9HDMはスーパーツィーターを搭載していません。
さて肝心の音質ですが、内蔵DACのほうがシャープで現代的な音を聴かせてくれますが、アナログ入力はそれこそ入力源次第で伸びしろがあるという印象です。
iPod nano直挿しはまさにポタアンでそうやって繋いだ時の音傾向そのままですし、その点ではスピーカーやアンプ部の優秀さと忠実さが如実に出ていると思います。
また残留ノイズはやや減る傾向がある気がしますので、その点ではアナログ入力をグレードアップのルートとして捉えるのも良いかもしれません。
アナログ入力とは直接関係ありませんが、スピーカーのセッティング位置や向き、インシュレータ等の材質などでも、「やればやっただけ応えてくれる」懐の深さがあります。
音傾向もこれまでのPCスピーカーの範疇を一歩踏み出して、hi-fiへの入り口を示してくれるものですし、USBだけでなく、アナログ入力も活用するだけの価値があるかと思います。
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