JAMOのフロア型スピーカー「Concert VII」を偶然見つけたので、ゲットしてみました。
先日もB&W DM303をゲットしたばかりでしたから、さすがにどうしようか迷ったのですが、お値段がお値段だったので店員さんに「これ、ペアの価格?」と確認した上で購入と相成りました。
そもそもJAMOの存在はなんとなく覚えていた程度で、父親に相談の電話をしても「JM Labsじゃなくて?」と言われました。
これでヤモと読むらしく、DALIやDYNAUDIOと同じデンマーク製のスピーカーです。
一時、オンキヨーが輸入していたようですが、これは1989年のモデルです。
ちなみに今はKlipschの傘下になっているみたいですね。
見ためは2wayスピーカーのようですが、実は内部に向かい合わせに配置された20.5cmウーファーが2本入っていて、3wayスピーカーです。
構造的に言うとLINNのIsobarikに近いものですね。
内部のウーファーは150Hzでカットオフされているそうなので、2way+スーパーウーファー的と言えるかもしれません。
1989年当時はCESAのSound & Image Awardsで”Loudspeaker of the Year”を受賞したそうで、国内でも評価がかなり高かったみたいです。
個人的に気に入ったのは当時のスピーカーにしてはラウンドしたフロントバッフルとか、浅くテーパーが付けられているツイーター面など、凝っているなぁと。
1本28kgという重さも今の同価格帯では、なかなかないもので、ましてや購入価格を考えたら信じられない物量投入度です。
フロントボードはNCCというものらしく、前面は特殊プラスチックで、内部にNCCという防振材が詰まった形だとか。
ミッドレンジは16.7cmポリプロピレンコーン、ツイーターは2.5cmの超合金(?)ハードドームという構成です。
ちなみにサランネットとジャンパーピンが付属しておらず、そこが安くしてあった理由かもしれません。
LINNのアンプ2台でバイアンプ接続して、早速聴いてみるとやはり印象的なのは恐ろしいほど強力な低域でした。
周波数特性が24Hz-22kHzとなっていますが、リスニングポジションではまさに風のような低域が降り注いできます。
逆にエンクロージャーはかなり頑丈なようで、箱鳴りは少なめだと感じました。
ちなみにバイアンプ駆動ですが、高域側のターミナルで駆動されるのはツィーターのみで、低域側のターミナルが中域と内部のウーファーを駆動する形のようです。
音も確認せず、とりあえず押さえた感じでしたが、デンマーク製ということもあってか、DALIとは音傾向も近くてすんなり乗り換えられる感じです。
Royal Menuet IIのほうがやや現代的な部分はありますが、ダイナミックレンジが広大な印象は先日のB&Wと同じで、JAMOのほうがHi-Fi寄りだと思います。
それでいて、本機がWARMレンジと呼んでいる150Hzから4kHz辺りは非常に優しく、とても上品で気に入りました。
私が知る限りではDYNAUDIOがいちばん似た雰囲気かなぁと思います。
歪みも少なく、大きめのスピーカーにありがちな、大雑把なところが少なく、描写も細やかです。
ただ、中に隠れたウーファーの存在感は見えないくせに凄まじく、WARMレンジの穏やかさで調子に乗ってボリュームを上げていると、秘められたパワーが炸裂して、凄みすら感じてしまいます。
逆にそのくらいのパワーを入れたほうがやはり鳴りは良いですが、小音量でもバランスが崩れにくいのはバイアンプ駆動のおかげかもしれません。
これまでずっと取り組んできたバイアンプ駆動も、このスピーカーでようやく本領発揮していると言えるかも。
問題は低域があまりにすごすぎて、一部のレコードなどでは重低音が階下までしっかり響いてしまう点です。
なにか対策しないと、流石に一軒家でも厳しいくらいです。
まぁそれも嬉しい悲鳴でして、ちょっと想定していたのとはグレードアップの順番が変わってしまいましたが、これならしばらくメインを張ってもらえるスピーカーになってくれそうだなと喜んでいるところです。
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