B&Wのヘッドフォン「P7」もC5S2同様、かなりお気に入りになったのでリケーブルもやってみることにしました。
ただ、このP7、ヘッドフォン内部でケーブルを接続するようになっていて、それも2.5mm3極の屈曲した端子という、変わったチョイスです。
音質面でももうちょっと大きな端子のほうが良いだろうし、断線防止という観点でもこの構造だとほとんど効果がない気もしますけど、こればかりは簡単に変更できるものでもありませんから仕方ありません。
そんな端子構造ですから、リケーブルの選択肢も非常に少なく、製品としてはD&Mが出している「PEC/P7」しかない状態です。
このリケーブルはあくまでD&Mとして発売してるものですから、B&W純正ではありません。
P5用などに出ていた「PEC/P5 ver.2」と同じく、6N銅を使っていますが線が倍の量になってるんだとか。
それにしては細いなぁというのが正直な感想で、純正よりも外観的には細く感じます。
その分、取り回しは悪くないですけど、断線が怖いかなという気はしました。
プラグは純正より立派なものが付いていますが、コレが結構ずっしり重いもので余計にケーブルへの負荷がかからないか心配になります。
プラグをぶら下げて扱うとキケンですから、ちゃんと持って取り回すほうが良いですね。
ヘッドフォン側の2.5mmプラグは本来の湾曲した形状ではなく、やや短めのモールドで真っ直ぐのプラグです。
これがまた少々頼りなさげなのがどうも…。
それでも「PEC/P5 ver.2」よりはだいぶマシになったみたいですけど、全体にケーブルの作りはちょっと前の国産ヘッドフォンっぽい風合いに感じます。
特にいちばん問題に感じたのはケーブルをヘッドフォンに固定する部分で、純正だとヘッドフォンから出るところに引っ掛けてあるような形を取ってあります。
しかしPEC/P7はケーブルが細く形状も平行線の形ですので、この出っ張りで留まる形とはなりません。
ケーブルが引っ張られた際にはむしろこのほうがプラグから抜けやすいかもしれませんけど、こうした作りだけを見れば純正ケーブルのままでも良かったのかな、と思ってしまう部分もあります。
ただ実際に音出ししてみますと、そうした細かいことは気にならないくらい、進化を遂げてくれています。
やや高域寄りのバランスに感じられますが、最低域の伸びは失われておらず、P7のユニットが持つ本来の鮮度の高さをより引き出してくれます。
リケーブル前のP7ではやや低域寄りのバランスでしたから、PEC/P7にしてウェルバランスになった印象です。
音質面ではやはりリケーブルしたほうが断然良いですし、ケーブルのお値段も最近高騰気味のポータブルオーディオ界では良心的なものだと思います。
それでも強度面ではもうちょっと工夫が欲しかったかなというのが正直なところです。
他メーカーから出てくると面白いのですが、元々が3極なのでバランス対応はできませんし、2.5mmでスペースが限られた形状では難しいかも…。
余談ですが、P7 Wirelessではケーブルを装着しているとワイヤレスでは聴けないらしく、P7よりも「進化」してるらしいと噂に聞きながらもあえてチョイスしなかった理由の一つでもあります。
P9 Signatureも似たような接続形態らしいですし、この点は今後のB&Wヘッドフォンで改良に期待したい点です。
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