• 138月

    このところフォノカートリッジを調べていて、そうでなくても狭いオーディオの世界でカートリッジはさらに小さな分野なのだなと感じるところが多くありました。
    そこで現在活躍しているブランドがどこを起源としていて、どういったところにOEMしてたり協力関係にあるのか、分かる範囲でちょっとまとめてみることにしました。
    直接面識があるわけでもないので間違い、勘違いがあるかもしれませんが、その点はご了承・ご指摘いただければ幸いです。

    古くからのカートリッジブランドというとオルトフォン、SHURE、日本ではオーディオテクニカ、DENONなどがありますが、さすがにその源流までは追いきれません。
    一方、多くの高級メーカー、言い換えればガレージメーカーっぽいところはGraceを起点にしているところが多いと聞きます。
    有名なところではIKEDAの池田勇氏はGraceやFRに所属されていたはずです。

    SUPEXもGraceとは兄弟関係で、SUPEXはLINNの初期のカートリッジを生産していたりしたとされています。
    そんなSUPEXからの流れというと、光悦、ShelterやMUTECHなどがそうですね。
    マイソニックラボの松平吉男氏もSUPEXをはじめ、アントレーやオーディオクラフトなどに在籍されていました。
    ちなみにTechDASのカートリッジはどうやらマイソニックラボの製造によるものみたいです。

    ZYXはオルトフォンのMC20などを設計された中塚氏で、並木宝石にも所属されていました。
    並木宝石もカンチレバーやスタイラスなどでいろんなメーカーに関連していることと思います。
    流れとしてやや珍しいのはハイフォニックで、こちらはDENONからの独立です。
    オーディオテクニカからの派閥というのはあまり耳にしませんが、機構部分はOEMしたりされているようですね。

    OEMでは元々有名だったというところも多く、エクセルサウンドやPhasemationなどがそれに当たります。
    そんな中でよく分からないのは私も先日入手したLYRAで、流れが不明ながら、現在はLINNのカートリッジを製造しています。
    ちなみにOEMだからといっても音傾向まで同じというわけではなく、依頼元の音傾向に沿って作るケースがほとんどでしょう。

    他にもベンツマイクロはスイスのブランドですが、今はどうだか不明ですが製造は日本だった?という説があったり、オルトフォンもかなりのものが日本製造だったりと、カートリッジの分野での日本の強さが非常に目立ちます。
    MCカートリッジの場合、あまり大規模な機材が必要なわけでもなく、かと言ってきめ細かい作業が大切だからなのでしょうか。
    それでもどこも後継者が少ないのは他のモノづくりと同様だと思われますが…。

    他にもダイナベクターやサテンなどはどういう流れだろう?とか、漏れたブランドもあると思いますが、こうやって眺めてみるとなかなか面白いものです。
    個人的にはClearaudioのヘッドシェルがオルソニックにソックリなのはナゼ?とか、まだまだ気になるところはあるので、たまに情報収集してみたいなと思っています。

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    Filed under: Audio
    2017/08/13 12:00 pm | カートリッジの源流 はコメントを受け付けていません

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