ZYXのカートリッジ「Ultimate 100」はまだエージング途中ながら一旦レビューも書いてみましたが、やっぱりそれだけではなかなか音は伝わらないだろうなぁと感じて、まだ時期尚早と思いつつもPCM-D100で録音してみました。
それを公開できればそれで話は終わりなんですが、著作権も絡みますし、LYRA Helikonで同じ曲を録音した際の周波数特性を比較掲載してみます。
負荷インピーダンスはメーカー指定に近い100Ωにしていますが、これだとかなり低域モリモリのピラミッドバランスです。
その後、10Ω、30Ωも試しましたが確かに高域は伸びるものの、全体的な音のまとまりからすると100Ωが良いのかも。
高域の減衰はリード線やヘッドシェルによるところも大きいと思うので、そこは別のヘッドシェルを調達するようにしておきました。
FLACのファイルサイズは曲の情報量の指標にもなるので良く見比べてますが、これまで同一曲を録音したファイルサイズはカートリッジごとに以下のようになっています。(24bit/192kHz)
DL-103 : 193.3MB
ZYX Ultimate 100 : 195.3MB
DL-103ボロン改 : 195.4MB
Lyra Helikon : 199.1MB
Accuphase AC-2 : 201.7MB
Ultimate 100もディスククリーニング前は193.8MBでしたから、盤面やトーンアームのセッティングなどでだいぶ変わってくると思われますし、あくまで参考値ではあるでしょう。
特に高域のほうが圧縮が効きづらいところがあるでしょうから、カンチレバーなどの共振であってもデータサイズは大きくなるとも言えます。
ただ聴いた印象から来る解像感と、このファイルサイズはわりと相関があって現状だとUltimate 100はライラやAC-2よりはワンランク低いところに留まっています。
以前のレビューで書いたように左右の音の分離具合や余計な共振のないクリアさと力強さはあるものの、現状では少し情報が整理されてしまっているように感じる部分もあります。
前述の通り、個人的にはリード線やヘッドシェルを疑っていますけどね。
録音した目的はカートリッジ比較だけでなく、ヘッドシェル交換とイギリスに注文中の物を導入した際にどう変化するかな?というのを客観的に聴き比べたいというのもありました。
またSAECのトーンアームも色々と調整を試行錯誤しているので、それのメモ的な意味合いもありますね。
トーンアーム設定に関してはまた別記事にするとして、レコードをデジタル録音しても意味がない…と言われがちですが、単純にリスニング用だけでなく結構役立つものです。
それにカートリッジの劣化や針折れ(ないに越したことはないですが…)したら聴けなくなってしまいますし、その意味でも録音してみるのは悪くないのかなと思っています。
|
|
(当サイトでは、Amazonアソシエイトをはじめとした第三者配信のアフィリエイトプログラムにより商品をご紹介致しております。)