• 0512月

    finalのヘッドホン「PANDORA HOPE IV」を入手したばかりですが、「SONOROUS III」も手に入れてみました。

    あちらはリビングで紗羅が使うということになりましたから、今回は私が使うということで。
    IVの50mmφダイナミック型+バランスドアーマチュア型のハイブリッドでしたが、IIIのほうは50mmφダイナミック型のみです。
    ただし振動板がチタンを使ったものになっているというのに惹かれたところもあります。

    まずは動作確認も兼ねてIVと聴き比べてみますが、LUXMAN P-1の残留ノイズがIIIではあまり気になりません。
    まずはそこが一番最初に気づいた違いでした。
    能率としては105dBで同じですが、インピーダンスが16Ω(IVは8Ω)というのが効いてくるのでしょう。

    音傾向としてはIVのほうが低域が深いなと感じます。
    IVはBAがある分、ややドンシャリ傾向はありますが情報量も多く、イヤーパッドも薄手のためか、音がダイレクトな印象があります。
    IIIはイヤーパッドも厚手になっており、整えられたフラット感があり、このシリーズの中ではモニター的な傾向ではあると思います。

    見比べてもらってもパッドの厚さがずいぶん違うのが分かっていただけるかと。
    ちなみにイヤーパッドはIVがA-type、IIIはD-typeとなっています。
    どちらも表面素材は合成皮革ですが、D-Typeはフィルタが3層(A-Typeは1層)になっています。

    今回のは純然たる中古ですので、このイヤーパッドがかなり傷んでいまして、臭いがなかなか取れずに苦労しました。
    だいぶ減りましたけども、最終的には香水で多少ごまかした感じです。
    近日中にイヤーパッド自体を見直そうとは思っています。

    どうしても両者を比較してしまう形になりますが、低域こそやや軽さがあるものの、それぞれの楽器の音色は整えられていてソツのない仕上がりです。
    IVはかなりダイレクトにガシッと緊張感のあるサウンドですけれども、IIIはもう少しリラックス感のある、懐の深いサウンドで楽しませてくれます。
    また、歌い始めの息の音がとてもリアルなのが印象的ですし、音源のノイズなども極めて鮮明に聴き取れます。
    そういう意味でもよりモニター調ではありますが、いわゆるモニターヘッドホンとは方向性が違って、あくまでもSONOROUSシリーズの中では、という注釈付きとはなります。
    じゃあSONOROUSがどういう音なのか?というのはなかなか説明し辛いですけれども、密閉型でありながらも可能な限り広がりのあるサウンドを目指したものだという風に認識しています。

    紗羅にも改めて両方聴いてもらい、穏やかなIIIも捨てがたいようでしたが、やはりあの鮮烈さを体感してしまうとIVだなぁということでした。
    どちらかというとガブリ付きで聴くようなスタイルなので、寝る前に聴くと興奮しちゃうとも言っていましたけどね。
    IIIのほうはそこを少し穏やかにして、自然なまとまりに仕上げてあるように思います。
    音傾向として尖っていない、普遍性の高いものですが、もちろん、finalらしさという良さは失っておらず、スルメ的な魅力がじわじわ効いてくるタイプではないかと。

    どちらがオススメかと言われるとかなり難しいところです。
    finalのダイレクトショップには試聴機セットがラインナップされていて、何台かずつまとめてですけれども有償で10日間借りることができます。
    その金額分はポイント還元されるので、購入前提の試聴であれば実質無料となりますし、気になる方は借りてみるのも面白いのではないかと思います。

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    Filed under: Audio
    2018/12/05 12:00 pm | final SONOROUS III はコメントを受け付けていません

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