• 069月

    イヤホンの中で使用されているBAユニットの製造元として有名なKnowlesが、特許侵害でBellsingを起訴するようで。

    Bellsingは中華イヤホンを主体にたくさん使われている…というのは薄々知っていましたし、KnowlesがBAユニットで非常に有名なブランドというのも存じていました。
    ただ両社の対立関係まではさすがによく分かっていませんでした。
    どうやら元Knowlesの社員がBellsingに移って企業秘密を悪用していたようですね。(こちらは有罪判決が出ている?)

    それだけなら最近のアメリカと中国の争いの火種のひとつに過ぎない(それでも十分大きな問題ですが)のですけど、どうやらBellsingのユニットを使用しているイヤホンメーカーまで起訴対象になるみたいです。
    Knowlesが実際に製品を買って調べたようで、現時点で具体的に名前を挙げられているのは以下の製品です。

    * FiiO F9 Dynamic Hybrid Earphones
    * Fidue A73 Hybrid Monitor Earphones
    * InEarz Audio P300
    * MagicEar Personal Sound Amplifiers
    * Campfire Audio Solaris In-Ear Monitors
    * Clear Tune Monitors AS-7 In-Ear Monitors
    * Resound S-Receiver Tubing & Resound NP-Receiver Tubing
    * Jerry Harvey JH10X3 Pro In-Ear Monitors

    個人的にやっぱり驚いたのはCampfire AudioのSolarisの名前が上がっていたことでしょう。
    どうも基本的にKnowlesの型番そっくりにBellsingのユニットが展開されているらしく、平たく言えばパクリユニット使うんじゃねぇ、ということなのでしょう。
    それもイヤホンメーカーが働きかけて「Knowlesと同じヤツ、作ってよ」と協力関係にあったと疑われているみたいですね。

    実際に特許侵害が認められるか、メーカーの協力まで確認されるかは訴訟の結果次第ですし、ユーザーがあれこれ言う立場にはないでしょう。
    ただ、限りなくパクリに近いユニットであることは素人目にも明らかな印象で、そうしたユニットを一線級のブランドが使ってしまうというのはちょっと残念な気がします。
    オーディオ界隈ではオペアンプやコンデンサ、レーザーピックアップからケーブルまで中華なニセモノが数多く出回っていますが、それらの対処に苦労しているはずのメーカー側が自ら使ってしまう傾向はどうも最近多くなってきたようにも感じていた矢先の出来事だったことも、そう感じてしまう理由のひとつかもしれません。
    Campfire Audio自身、中華ブランドから見た目がソックリなイヤホンが出てきて困っていたのに…というのもありますし。

    それらのイヤホンに採用されるくらい、Bellsing自体の性能が良い、とか、聴いて分からなかったのにあとで分かったら非難するのか、という声も多いようですが、原価云々と違法コピーは全く別の問題ではないかなと個人的には思うところです。
    Bellsingもそれだけの性能のBAユニットが製造できるのであれば、オリジナルのユニットでしっかり勝負してほしいところです。
    国内イヤホンも含め、まだ話は大きくなりそうな予感がありますが、今後の進展やメーカーや代理店からの広報にも着目していきたいと思います。

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    Filed under: Audio
    2019/09/06 3:00 pm | BellsingとKnowlesの問題 はコメントを受け付けていません

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