だいぶ前の地震でB&Wのスピーカー「Matrix 802 Series 2」が転倒しました。
震度は公称だと5強となっていますが、長周期地震動もあったのかもしれませんし、我が家ではもうちょっと大きめの被害に感じられました。
転倒自体はサウンドケアのスパイクを装着していたことも理由だと思いますが。
エンクロージャもだいぶ傷が入りましたが、サランネットをしていたおかげでユニットは被害がなかったのが不幸中の幸いでした。
サランネット自体はかなり変形していて、そのままでは装着できないくらいでしたけど、鉄製の枠だったのでなんとか補正できました。
いちばんの問題はツイーターとスコーカーを構成しているヘッドユニットを固定するための特殊なボルトが破損&曲がってしまったことでしょう。
写真ではすっかり取れてしまっていますが、この上部に本来は固定用の部品があるのですが、それがもぎ取れた形です。
このネジ自体を補修することも考えましたけど、先だけ曲がった状態はちょっとどうしようもなさそうですし、代替品を探してみることに。
ネジの長さは20cmほど、ネジの太さはノギスで測った感じではW5/16がいちばん近そうですが、厳密にはピッチが少し違ったようです。
そこで28.5cmの寸切りボルト、それにアジャスターベースを調達しました。
寸切りボルトはちょっと長すぎますし、ピッチもやはり少し違いましたが、固定側はナットくらいの厚さなのでなんとかなりました。
逆に言えばここが薄いからネジの先端部分で曲がってしまったのでしょう。
アジャスターベースを選んだのは元の部材に形状が似ていたからです。
普通のナットではヘッドユニットの穴に余裕がありすぎて、固定できないんですよね。
直径も運良くちょうど良い感じで、かなりしっかり固定できました。
ちなみにメーカーには問い合わせていませんが、Matrix 802 S2はかなり古いモデルですし、マイナーチェンジモデルのS3では固定方法がそもそも違うらしいので、部品はおそらく残っていないでしょう。
寸切りボルトを適度な長さで切れば見た目もほぼ分からない程度になりそうですが、現状はまだそのままにしてあります。
場所としてはこの部分に物を置くと音がかなり変わってしまうのですけどね。
エンクロージャ側の傷は運良くそこまでひどくなかったので、ワトコオイルを塗る程度にしました。
色はどれが合うかは厳密には分からないですし、いちばんお安くなっていたマホガニーを選んでみました。
本来の色合いに近いのはミディアムウォルナットかもしれません。
傷もそうですが経年劣化による褪色を補修する意味合いもあったので、まずは左側のスピーカーのほうに1回塗りしてみたのが上の写真です。
色自体が少し濃いのもありますが、なかなか良い風合いになります。
さらに左右とも2回塗りした後が下の写真です。
実際にはこのあと、24時間以上乾燥させ、さらに乾拭きを何度かやりましたが、なかなかキレイに仕上がった気がします。
サランネット焼けが見えないほどには塗っていないですし、本来なら240〜400番くらいの耐水ペーパーで研磨(ウェット研磨も)したほうが良いのでしょうけれど、エンクロージャに関してはそこは省きました。
傷も良く見ればまだ残っていますけど、転倒した時の悲惨な感じはあまりなくなったかなと。
まだ地震も続き気味ですし、一応スパイクはやめています。
転倒した直後は次のメインスピーカー候補を考えてみたりもしましたが、愛着もありますし、まだもうちょっと愛用していこうかと思っています。
次の機材を探す楽しみもそれはそれでありますけどね。
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