SAECから、新しいMCカートリッジ「XC-11」が2024年8月1日に発売されたそうで。
価格は528,000円とそこそこの価格ですが、今のMCカートリッジ相場からすると中級〜上級クラスといったところでしょうか。
XC-11の特徴的な仕様としては以下のような感じです。
・コイル素材 : PC-Triple Cを採用
・カンチレバー素材 : ボロン
・スタイラス形状 : ラインコンタクト
・マグネット : ネオジウム「#50」
・発電方式 : リングマグネット方式、ヨークレス設計
ネオジウム #50やリングマグネットなどの類似点からしてMUTECHのOEMである可能性が高いでしょう。
ただ、SAECの公式サイトでは発電方式の詳細図は公開されていません。
リングマグネットは過去にSONY XL-MC3などのモデルでも使用されていましたが、MUTECHでは8の字コイルとは異なるコイルを用いているようですので、XC-11もそちらに近いと考えるのが妥当でしょう。
またコイルにPC-Triple Cを使っていることを特徴に挙げていますが、純銀のものもあるので伝導率だけで考えると必ずしも優位になるかは分かりません。
ターミナルピンにはリン青銅が使用されていますので、ここにこそ純銅やPC-TripleCを使ってほしいかも。
純銅だと柔らかいから扱いづらいのだと思いますが、たしかZYXは18金無垢などもやっていたので不可能ではないかなと。
とはいえ、SAECとしてカートリッジを発売するのはオーディオエンジニアリング時代のC-1、C-3、そしてサエクコマースとして発売したXC-10(1980年発売)以来ということになります。
前者2つはベリリウムカンチレバー、XC-10はボロンなのでここでもやっぱりサエクコマースとしての製品だなと感じます。
当時のXC-10は30,000円だったのでそこはさすがに隔世の感がありますけど、デモで直接対決みたいなこともやってみてほしいところです。
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