なかなか落ち着いてくれなかったデスクトップオーディオですが、試行錯誤していくうちに悪因も分かってきて聴感上のバランスは整ってきました。
ただ、追認しておきたくなるのが悪いクセでして、久しぶりにスペアナで見てみることにしました。
しかし、Windowsを先日8.1にアップグレードしたせいか、これまでスペアナの時だけ利用していたONKYOのSE-U55Xが動かなくなってしまったんですよねぇ。
MySpeakerというアプリが便利で、このためにWindowsタブレットを維持してきたようなところもあったんですが…。
今さらドライバーが出ることもないでしょうし、ここはきっぱり諦めてMacで計測することに。
しかしMacにはあまり良いソフトがないので、Audacityで一旦録音してから解析でスペクトル表示させました。
ピンクノイズで測定してるので、グラフは真っ直ぐ高域に向かってだら下がりがフラットということになりますけどね。
まずは最終的にP-308のトーンコントロールとバイアンプの高域側のアッテネーターを未使用だった状態の時から計測します。
[ P-308で未調整の状態 ]
これだけ見るとそんなに悪くない気もしますが、10kHz以上がやはりちょっと高めな気がします。
また、400Hz付近にピーク、500〜600Hzくらいにディップがあって、定在波の影響が出ているような印象です。
なお、100Hz以下の部分はFFTの精度の関係だと思いますが値がおかしくなってますから、ここでは無視していますし、15kHzより上もマイク性能の問題があるので参考程度です。
次にP-308のトーンコントロールとアッテネーターを使って、耳で調整した後の結果です。
[ 耳のみでの調整状態 ]
低域以外はそれなりに整ってるのが分かっていただけるかと。
ルームコンディションの部分はさすがに取りきれないですけどね。
そこでこの結果を踏まえて、中低域の定在波を潰そうと試行錯誤してみたのが次の結果です。
[ スペアナを参考にしての調整状態 ]
この近辺の周波数だと多孔質の吸音材が良いらしいのですが、あいにくあまり手元に良さそうな素材がなかったので、壁際にほんの少しコルクパネルを配置してみました。
少しはマシになったかなぁという感じですけど、まだまだですねぇ。
ここまで来て定在波の最大の悪因だと思われる液晶ディスプレイに対策をしてみます。
スピーカーの間にテレビやディスプレイを置くのは音に非常に悪影響があるのは分かってるんですけど、性質上置かないわけにはいかないですからねぇ。
そこでディスプレイの背面にコルクやフェルトなどを適当に貼り付けて、その場しのぎの対策をした結果が下のとおりです。
[ 液晶ディスプレイの簡易対策後の状態 ]
スペクトル上はそれほど大きく違わないように見えますが、実際にはずいぶん印象が違っていて低域がずいぶんクリアになったように感じます。
耳での調整もそこそこ良いところはいきますけど、やっぱりスペアナがあると迷いがなく行けるのが良いですね。
上のチューニングの後、どうもチルト機構の部分が弱いのが難点のような気がしてスタンド部分からパネルを支えるようにしてみましたが、もう夜遅くなったので、これはまた後日測定してみようかと思っています。