上海問屋のオーディオケーブルについて、何度かこちらで偽物疑惑を取り上げましたが、とうとう公になったのか、上海問屋を展開しているドスパラから回収案内が発表されました。
内容としては、以下に挙げた21種類のオーディオケーブルについて「商品説明として表示したメーカーで製造されたものであることが証明できない商品が存在する」ために「製品の回収ならびに返金」を実施するというものです。
DN-10249 高品質OFC素材 RCAケーブル 1m 2本セット
DN-10252 高品質銀線 バナナプラグ接続 スピーカーケーブル (2本セット)
DN-10254 銅・銀・亜鉛合金製 RCAケーブル 2本セット
DNSB-18672 無酸素銅OCC線 RCAケーブル 1.5m 2本セット
DNSB-18674 RSC Prime 500 スピーカーケーブル 2.5m 2本セット
DNSB-18679 8N OrtfonAC2000採用 RCAケーブル 1.5m 2本セット
DNSB-29696 銀メッキOFC(無酸素銅)バナナプラグ式 スピーカーケーブル 2.5m ペア
DNSB-29697 銀メッキOFC(無酸素銅)バナナプラグ式 スピーカーケーブル 2.5m ペア
DNSB-29698 無酸素銅OFC Siltec LS180採用 バナナプラグ式 スピーカーケーブル 2.5m(2本セット)
DNSB-29699 高純度OFC(無酸素銅) バナナプラグ式スピーカーケーブル 2.5m (2本セット)
DNSB-29700 純度8N銅 バナナプラグ式スピーカーケーブル 2.5m 2本セット
DN-33682 無酸素銅OFC RCAケーブル 1m(2本セット)
DNSB-69768 高純度OFC (無酸素銅) 線材 Ortfon 7NX-SPK 4000Q採用 2.5m スピーカーケーブル (2本入り)
DNSB-69769 高純度OFC (無酸素銅) 線材 Ortfon 7NX-SPK 4500 Silver 採用 2.5m スピーカーケーブル (2本入り)
DNSB-29702 無酸素銅OFC Ecosse ES2.3採用 バナナプラグ式 スピーカーケーブル 2.5m(2本セット)
DNSB-29703 無酸素銅OFC AUDIOQUEST CRYSTAL+採用 バナナプラグ式 スピーカーケーブル 2.5m(2本セット)
DNSB-29705 銀メッキOFC(無酸素銅)バナナプラグ式 スピーカーケーブル 2.5m ペア
DNSB-69770 高純度OFC (無酸素銅) 線材 KIMBER KABLE 8TC-AN 採用 2.5m スピーカーケーブル (2本入り)
DNSB-69771(DNSB-69768) 高純度OFC (無酸素銅) 線材 Ortfon 7NX-SPK 4000Q採用 2.5m スピーカーケーブル (2本入り)
DNSB-69772 高品質OCC (無酸素銅) 線材 Cardas Audio HEXLINK SERIES GOLDEN FIVE 採用 2.5m スピーカーケーブル (2本入り)
DNSB-NCRCAm 高品質無酸素銅(OFC) 使用RCAケーブル 2本セット
当初は商品名にもブランド・製品名が入っていて、後半は商品写真にヒッソリといった具合に入っていましたから、ある程度承知の上での販売かな?と思ってましたが、公式には「今気づいた」という体なのかと。
販売期間で言うと2011年12月1日からということで、2年以上経っていますけど、購入された方にはメールが届いているようですね。
私は初期の頃、実店舗で見て印字などに違和感を感じて購入しなかったですけど。
また現在もいくつかのケーブルは継続販売されていますが、これらの中にもWBTと書かれたプラグが装着されたものなどもあり、「ホントに大丈夫?」という気もします。
それにしてもオーディオ製品の偽物が最近たくさんあって、ビックリすると同時に困っています。
ケーブル以外にもヘッドフォン、イヤフォンやプラグ類まで種類も多岐にわたっていて、店舗やオークションストアだけならまだなんとか識別可能でも、中古にまで流入してしまうと見極めが難しいものがあります。
良くこういったコピー商品について、工場からの横流しだといった言われ方もしますが、大抵はバッグなどのブランド品同様に複製されたものです。
また「音は変わらない」とか「コストパフォーマンスが高い」という意見もありますが、ここもブランド品同様、コピー商品の販売は法律で禁止されている行為なわけですし、購入することでそうした業者を栄えさせてしまうことにつながります。
上海問屋にはケーブル以外にもHEGELもどきのUSB-DACやCarot Oneソックリなアンプなども販売されていますし、オーディオ以外でもAnkerのUSB充電器と見分けが付かない感じのUSB充電器もラインナップされるなど、まだまだ懸念点が残る印象もあります。
全体的には面白いユニークな製品も多いわけで、これを機に全体的な見直しをしてほしいと思います。
(当サイトでは、Amazonアソシエイトをはじめとした第三者配信のアフィリエイトプログラムにより商品をご紹介致しております。)
4 Responses
5月 3rd, 2014 at 2:11 PM
オーディオに限らず、偽物(=コピー品)には困ったものですね。
私の耳のレベルだと、(デジタル音源でデジタルアンプを通した場合)ケーブルの良し悪しでの音の違いと言うのは余り分からないのですが、聴き分け出来ないレベルのユーザーも安易にブランドに飛びつくのが理由としてあるのかなと思ったりしてます。
直接に音を出してくる「スピーカーユニット」や「ヘッドフォン」なら、デジタル音源でもある程度の違いを体感しやすいですが、ケーブルの違いでの音の違いは、分からない人のほうが多いのではないかなと思うのです。
この記事を読んでもそうだろうなぁとしか思えなかったですし...。
http://www.phileweb.com/review/article/201311/06/982.html
もちろん、アナログレコードでアナログのアンプでの違いならそこそこは判断付く自信はありますけど、デジタル音源になると難しいかなと言う感じです。
実際、自作のデジタルアンプやSMDアンプでは配線の一部に「LANケーブルを解した」物を使っていますが、特に音質的に劣化したと言う印象はないですね。
あと、考えてみれば納得なんですが、電話用のモジュラーケーブルは自作オーディオ用の配線に良いらしいですね。
5月 3rd, 2014 at 3:52 PM
StraySheepさん、コメントありがとうございます。
ケーブルによる音の変化はオーディオマニアの間でも賛否両論なので、なかなか議論の難しいところです。
私自身は「変わる派」ですが、変化を楽しむのであればケーブルより機材を入れ替えるほうが良いとは思います。
よく言われることですけど、ケーブルはせいぜい機材の1/10くらいを目安にすべきなのだろうと。
LANケーブルをスピーカー用に使うというのはよく出てきますが、そこそこ電流もありますし、ツイストペアで使うのがオススメです。
す。
電話は帯域が狭いかなぁという気がしますが、機器の内部配線はそれこそそのくらいの太さだったり、あるいは基板の上を流れるわけですけどね。
ただ、そうした「大して違わない」の積み上げがオーディオの楽しさでもあり、それを否定しては趣味として成り立たないと思う部分もあります。
しかし偽ブランドはそうした議論以前の話で、場合によっては内部でショートして機器を破損させたり、火災になる可能性もあるわけで、ホントに困ったものだと思います。
5月 3rd, 2014 at 11:18 PM
LANケーブルを使う点については、ちょっと誤解する書き方しちゃいましたね。
私の場合は、5V電源で使えるアンプを作ることが多いので「電源線に使う」事がほとんどですね。音のライン用はノースフラットジャパンなどが販売しているPHコネクタ付のラインを使ってます。
エレキットのPS-3239を最初に組んだときは、入出力を3.5mmステレオミニジャックにしたせいもあってLANケーブル解して使ってみましたが、カナル型イヤホンで聴いた限りは音質劣化は感じられなかったですね。
偽ブランドの「品質面の問題」は同感です。メーカー製が高価なのには「検品コスト」も含まれているからで、偽物はそういった品質面での信頼性は乏しいですね。
5月 4th, 2014 at 4:44 PM
StraySheepさん、コメントありがとうございます。
LANケーブルといいますか、RJ45端子でスピーカーを接続するケースも結構ありますね。
大抵はハイインピーダンスで使うケースが多いようですが。
ケーブルとは話が逸れますが、電源電圧は定格の範囲でそれなりに高いほうがD級アンプでも鳴りが違ってくるかと。
またステレオジャックはアース側がLRで共通化してしまうというところもあったりしますね。