うちで使っているLINNも含め、海外のオーディオ機器はアースが取れること前提で設計されたものが多く、できればアースを取ったほうが良いんですよね。
ただ実際には国内のコンセントは2Pソケットのものが多いのが実情です。
そこで私も仮想アースを自作したりしてみたんですが、やはり本物のアースと同等の効果は得づらいものがありました。
そんな状態で妥協していたところ、室内のコンセントで3Pソケットのあるものを見つけました。
それならそこから電源を取れば…と思ったわけですが、実際にはアースが取れるコンセントの位置関係や、パワーディストリビューターや電源ケーブルの対応の問題もあって思ったようにはいかないのが現実です。
そこでいろいろ調べた結果、「逆接地アダプタ」というのを使ってアースだけをLINNに引っ張ってこようと思い立ちました。
良くパソコンなどに付いてる3P-2P電源アダプタに似ていますが、ちょうど正反対で3Pオス-2Pメスというものです。
アース線は直に出ているものとネジ留めのものがありますが、便利なのはネジのほうかな。
意外と良いお値段ではありましたが、せっかくだから試してみないと気がすまないのであります。
アース線は仮想アースの時と同様に、MAJIK-ILの筐体ネジに取り付けました。
機材の中にはLK140など複数の海外製品がありますが、複数にアースを取るとアースループができてしまいますし、インターコネクトケーブルでそれぞれ繋がっていますから、どれか一台で取れば良いと思われます。
本来は機器のどこにグラウンドを落とすかも重要だとは思いますから、インレット近辺に持ってくるのが理想かもしれません。
アースがしっかり結線されていることを検電ドライバで確認したところで、早速いつもの音源でチェックしてみます。
正直、思ったよりも変化は少なめですが、仮想アースの時と同様でざわざわした感じが減る印象で、安定感が増す方向に変化しているようです。
その分、音がやや軽くなったような部分もありますが、スッキリしたという方向かと。
高域の刺さりが減ったことも全体的な音の印象に作用しているのだと思います。
今回はオーディオで取り上げましたが、パソコン周辺機器や楽器、電気工具などのノイズや感電、落雷対策にも使えるものかと。
特に筐体に触るとビリビリするようなケースでは結構有効だと思います。
そのケースの場合、コンセントの極性を入れ替えるだけでもずいぶん違いますけどね。