フェルトやコルクで自作してみたターンテーブルシートですが、やはり市販品も気になるなぁということで、廉価なわりに評判の良さそうな、47研究所の豚皮ターンテーブルシート「MODEL 4728」をゲットしてみました。
今回もお値段の安いヨドバシ・ドット・コムに注文したんですが、製品自体の梱包がただのビニール袋に入ってるだけで、ヨドバシも袋に入れてきたのでちょっと折り曲げられて届きました。
ただ、革自体に復元力があるのですぐに元に戻りましたが。
ちなみに豚革と鹿革のバージョンがありますが、お値段的には倍くらい違います。
メーカーによれば「音質的な違いは強いて言えば豚皮の方がややソフトか」ということです。
実用性としては豚革のほうが黒色に染められてるので、ホコリが見えやすくて便利な気もします。
まずはフェルトを取って自作のコルクシートの上に置く形で聴いてみました。
アナログレコード周りはホントに何を変えても分かりやすく変化してくれますが、今回も相当大きく変化してきました。
高域寄りに情報量が増える方向でフェルトの時のような曖昧さが大幅に減ります。
見かけとは違って音はやや硬質ですが、金属的ではなく、また煩くもありません。
中域に芯が出つつ、いわゆるハイスピードサウンドな印象で、やや現代的な部分を感じます。
もう一つの大きな変化が静粛性の向上です。
特に内周に行くにつれて増加していたヒスノイズが非常に少ないまま維持されるのには驚かされます。
同時に歪みも減りましたし、ここは静電気の発生が少なくなったことによるものだと推測されます。
現にディスクをB面に裏返す場合にもシートが張り付いてくることがなくなりましたし、パチっと不愉快な静電気の音も少なくなりました。
一方、フェルトのような穏やかさはやや失われ、軽くなったのはマイナス方向の変化です。
情報量自体は増えているのですが、どこか浮き足立った印象が出てしまっています。
そこで次は下にフェルトを入れてコルク-フェルト-豚革という三段構えにしてみます。
すると、これはまるっきりダメでして、はっきりしないボヤけた音になってしまいました。
どうやら豚革の直下はやや硬質な素材のほうが相性が良いようです。
ただ、静電気抑制効果を考えるとレコードに接する部分は豚革で決まりですし、ここは自作を排除してコルクをオリジナルのゴムマットにすることに。
すると今度は低域と高域のバランスは良くなり、弾む感じが出てきました。
何処かで聴いた雰囲気の音だなぁと思いつつ聴いていたんですが、先日復活させたYAMAHA CDX-2200の音に似ているんですね。
やっぱりプレーヤーが同じヤマハだと音傾向も似ているんですね。
オマケでカートリッジを久しぶりにSHUREからortofonにしてみました。
SHUREを常用していたのにはortofonだとどうしてもヒスノイズが目立つ傾向が強いというのがあったんですよね。
そこが今回のシート導入でめっきり収まって、音楽に集中できるようになりました。
もちろん、キズによるスクラッチノイズはどうしようもありませんけどね。
音傾向としては2M Redらしい華やかなもので、相性や音のバランスなどはSHUREを使う場合も含めてまだ模索が必要かも。
候補としてはゴムマットを裏返して使うとか、豚革のみでやってみるなどありますが、とにかく静電気防止効果だけでもまずは大満足です。