Accuphaseからモノラルパワーアンプ「A-300」が10月下旬に発売予定だそうで。
2017年発売のA-250の後継モデルという、いつもの順当な流れです。
お値段も125万円から135万円に、これまた順当な値上げです。
どちらかというとネガティブな感想しか出てこないというのが正直なところですが、なるべくニュートラルにA-250からの変更点を書いてみましょう。
いちばん大きな違いは100W/8Ωから125Wへの、文字通りのパワーアップでしょう。
ただ不思議なのは無入力時の消費電力がA-250の300Wに対して、A-300では230Wと減っています。
純A級だとすると無入力でも定格出力と同じ消費電力のはずですけど、定格出力時は双方とも340Wとなっていて合点がいかないところがあります。
そもそも定格出力を超えても動作する(A-250だと191Wまで)のが同社の「A級」ですので、A級動作範囲の広いAB級と捉えるべきなのでしょう。(メーカーでは一言もそんなことは言ってませんが。)
20パラレルプッシュプルMOS FETなのも同じですけど、今回からはフェアチャイルド(A-250は東芝)になっています。
最近のアンプで多用しているFQA36P15とFQA28N15かな?(ここは推測です。)
部品調達が厳しい昨今ですが、共通化することで将来の修理にも対応させようということかな。
そもそもの納期も結構厳しいらしいという噂も耳にしているので、まずは購入された方に早く物が届くようにしてほしいところではあります。
あとは相変わらずのダンピング・ファクターをウリ文句にして、今回は1000となっていますがA-250から「向上」はありません。
実測値では2000くらいになってるらしいですが、ちょっとでもスピーカーケーブルつなげば下がってしまいますから1000以上ということにしたのかな?
リレーを廃してMOSFETスイッチにしているのは魅力的だなと思いますけど、特段新鮮味はないでしょう。
ステレオペアで税込300万円クラスとなると、いくら値上がり激しい昨今でもハイエンド系になってくるのは間違いありません。
そうなると純粋なA級動作を追求するのか、それとも音楽性、耐久性などのファクターを重視するのか、明確なポリシーみたいなものがもう少しあっても良い気がします。
オールマイティな安心感こそがアキュフェーズの魅力でもあろうとは思いますけどね。
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