AccuphaseからA級パワーアンプ「A-75」が7月中旬に発売になるそうで。
2014年発売となるA-70の後継機で、順当なモデルチェンジといったところです。
それだと1行で終わってしまうわけですが、同社のA級ステレオ・パワーアンプ歴代最高のS/N122dB(ゲインMAX時)を実現し、ダンピングファクターも1000になったんだとか。
ちなみにA-70の時も「アキュフェーズのステレオ・パワーアンプ歴代最高となる127dB(ゲイン-12dB時)」としていて、これこれこういう場合で「歴代最高」ってたしか他の会社(たしかオーディオではない)もこういうセールスポイントを挙げてたような記憶が…。
ダンピングファクターはたしかに800から1000に向上していますけど、こちらも気になったのは「プロテクションアッセンブリ」と呼ばれるスピーカー端子に直結する部分。
ここが左右独立せずに1枚の基板になっているんですよね。
L/Rでプリントパターンも微妙に違いますし、そもそもこれに直接スピーカーターミナルを取り付けたような形というのはどうなんでしょう?
これまでも似たようなものだとは思いますし、リレーを使わずMOSFETスイッチを使うなどにより、ダンピングファクターを高めているのだとは思いますが。
またA-70までは東芝のパワーMOS FET(2SK3497と2SJ618)でしたが、今回からはフェアチャイルドセミコンダクター(FQA36P15とFQA28N15)に変更になっています。
同じ10パラレル・プッシュプルですし、今後の在庫確保のための変更だと思われますが、音傾向は変わりそうな予感です。
まぁ電力増幅部のゲインは6dBしかないわけで、実際のゲインはほとんど「信号入力部」が担っている(ゲイン22dB)んですけどね。
なおその出力は60W+60W/8Ωで、その辺りの定格はA-70と同様です。
A-60の頃は出力と型番が一致していたから分かりやすかったのですが、だんだんそれから外れてしまって、この後どうするのかな?というのも興味があります。
買い替えても気づかれないルックスの変化のなさは相変わらずですが、重量は44.3kgから43.9kgに減っています。
お値段はちょいとアップして120万円(税抜)とのこと。
そこはまぁ仕方ないと思いますが、プリアンプのAAVAのような何か革新的なものがパワーアンプにも欲しい気はちょっとしてしまいます。
この堅実さがアキュフェーズだとは思いますけども、いくつか気になるポイントもあったニューモデルではありました。
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