Acoustic Advanceの吸音パネル「ミュートパネル」の天井用「AMP-TO」を2セット8枚導入してみました。
すでにRWL-3、WS-1があってルームアコースティックにはわりと気を遣っているほうだとは思うのですが、それらと比較してみたいというのもありましたし、ピアノ周りや窓際など、もっと対処したいというのもあり、追加してみた次第です。
なお、その前に自作のピラミッド型パネルも復活させましたが、こちらもこちらでなかなか良い仕事をしてくれています。
主に拡散の効果が高いのですが、裏側が空洞になってるので低域もそこそこ吸収してくれるように思います。
ただ見栄えは決して良いとは言えないので、これを置き換えてしまおうかとも思ったのですが、まずは窓辺に並べて試してみることに。
天井用のフックは絵画用のものに似た3本ピンを打ち込むものですので、一旦位置決めしてしまうとなかなか動かせないのがやや難点です。
窓際はカーテンの内側に立て掛けるだけで試しましたが、それでもグッと部屋の静寂感が上がって変な濁りが付帯しなくなったように思います。
左右の定位が偏りがちなところもあったのですが、それもずいぶん解消されましたので、調子に乗ってスピーカー背面の窓にも。
こちらは音の出口が明瞭になって、音像がグッと締まった印象があります。
静けさも高まりますが、やや中高域にかけてがデッド気味になる傾向は感じられるので、そこは枚数で調整したほうが良いかもしれません。
現状は右の窓に2枚、背面の窓に3枚置いてあります。
そしてスピーカーの横辺りに本格的に取り付けてみることに。
本来は天井用なので金具もそのためのものなのですけど、金具の取り付け位置を決めるのがやや難しかったですね。
パネル自体は共用なので穴があるのですが、それを基準にするとかなり幅が狭くなってしまいます。
金具だけ別個に購入できたりすると便利かもしれないですね。
側面が音への変化の度合いはやはりいちばん大きく、これまで如何に間接音を大量に聴いていたかが分かります。
ただ音の傾向としては窓辺と同様、ややデッド寄りになりますし、低域で音量が上がると若干共振しているような雰囲気も感じられます。
反面、低域に関しては吸音効果がそう高くはないですから、そこは同じく側面下部に置いたWS-1との併用でバランスが取れているようです。
比較はまた改めてやろうと思っていますが、WS-1のほうが低域寄りまで吸音でき、フォルテシモでの影響は少ないように思います。
逆に中高域に関してはWS-1は拡散させつつも一定量反射も入ってきますので、それを考慮した配置が必要です。
ミュートパネルのほうは壁や窓の吸音を補強するような役割なので、扱いやすいようには感じられました。
同様にリビングに置いてあるグランドピアノでも試しています。
これも位置決めが結構大変でしたが、紗羅に弾いてもらいながら自身が良いと感じる分量と位置にした結果、1枚のみとしました。
もう一枚、右側(ピアノの高音弦側)にも金具だけ取り付けてありますが、こっちまで付けると奏者には高域の響きがちょっと吸音され過ぎのように感じるみたいです。
少し離れて聴いていた私からも違いはハッキリ分かりましたが、2枚のほうがCDなどの音源に近い響きのような印象もありました。
ただ1枚でもやはりややデッドになるのは確かで、そこはまた微調整していこうかなと。
紗羅もこのパネルは気に入っていて、それは音もありますけども落下してピアノにぶつかったりしても繊維を固めた300gほどのものなので安心というのもあるようです。
録音時にはRWL-3を立てる場合もあるのですが、それだと常設しづらいところもありますし、ミュートパネルはあまり目立たないのも良いのかなと思います。
これで8枚使い切った形で天井は試していませんが、予想以上に効果は高かったです。
私が見た目にブツブツしたものが苦手なのもあり、その点でもスッキリ薄型のパネルで効果が出たのは嬉しい限りです。
取り付け方法がやや難点かなぁと思うところもありますし、背面に空気層を作らないと効果が違ってくるでしょうから、そこも込みにした自立タイプのものもあれば便利のかもしれません。
他のルームアコースティックとの比較も少し落ち着いたらまたやってみようと思っています。
|
|