ACOUSTIC REVIVEのコンセントカバー「CFRP-1F」をだいぶ前に導入しました。
ちょっと色々あってオーディオを聴く時間が限られたこともあってご紹介が遅くなりましたが、その分じっくりこの製品の効果を体感することができました。
装着したのはオーディオ機器類を担っているメインの壁コンセントです。
コンセントプレートにはCB-1DB、コンセントにはACOUSTIC REVIVE特注のGTX-D NCF(R)を使っていますので、それだけでももう十分な感じではありましたが、ずいぶん前に販売終了になっていたこのCFRP-1Fも気になっていたのです。
これまでもいくつかコンセントカバーは試してみたのですが、正直「ないほうが良い」というものが多くて装着せずに使ってきました。
理由はなんとなく分かっていて、こうしたカバーはコンセント中央にネジ一本で固定する形ですから、せっかく振動を減らそうと工夫しているのにそれを増長してしまう傾向が強いからだと思っています。
ただホコリ対策や静電気にはNCFを使ってあるとはいえ、カバーがないと物理的な隙間はどうしてもできてしまうわけです。
その点、カーボンファイバーで作られてあり、裏にはfo.Qで対策されたCFRP-1Fなら「あったほうが良い」を期待できるかなという目論見だったわけです。
まずは修理から戻ってきたばかりだったDP-77でCFRP-1F装着前に、まずは今の音を把握しておきます。
DP-77もようやく調子が戻りましたから、穏やかで上品な風合いになりましたが、ケーブル類をSCD-777ESに譲った関係もあってか、少し腰高な印象がありました。
ここでおもむろに装着していきますが、付属のネジはGTX-D NCF(R)には適合しないようで、おそらくインチ系のネジなのかなと思われます。
そのため、FURUTECHのコンセントカバーに付属していたネジを使って装着しました。
プレーヤーやソフトはそのままにまず聴いてみますと、神経質さが減って堂々とした感じに変化してくれました。
ノイズや静電気の影響が低減されたおかげなのか、弦楽器がシルキーでガサつかないのが非常に好印象です。
音像はより明瞭になっていますし、なによりキツさが皆無になっていながら貫禄のある音に仕上がりました。
雰囲気としてはNCFのメリットがさらに強化されたような印象です。
他のコンセントカバーのように音自体の質感が変化したり、一部が強調されたりすることはなく、ザワつきが減ったり深みが出るような「基礎体力」が上がるような変化の方向性です。
あえて変化を捉えるとすれば、温度感が高くなった感じでしょうか。
次にSCD-777ESのほうで聴いてみますと、こちらはより没入感の高いサウンドです。
ただ、以前は少しダイレクト過ぎてディスクによっては尖りを感じることもありましたが、そこは適度に落ち着いて腰が据わったように思います。
同じソフトをDP-77で比べてみるとこちらのほうが繊細な描写という点では秀でている部分も感じ取れます。
とりわけ、ベースの実体感が大きく向上しており、滲んだり揺らぐ感じがとても少なくなりました。
また、小音量時と大音量で音の質感が変わらなくなったのも印象的で、これもNCFと同様、振動の影響が減ったのではないかと推測されます。
いちばん変化を感じるのはヴァイオリンで、録音によってはヒステリックになりやすかったのですが、それが大きく改善されていて、ソースによる差異は多少あるにせよ、より生に近い音色になっているようです。
そこはうちの世代のAccuphaseのデメリットのような部分もあるかと思いますが、そこがしっかり補正されたようにも感じています。
正直、音の変化こそあれ、壁コンセントやコンセントベースほどの改善効果はないのでは?と思っていましたが、そこはやはりしっかりと土台を固める効果を体感することができました。
なにぶん旧製品ですし、やはり効果としては壁コンや電源ケーブル、電源タップを優先すべきだとは思いますけども、システム全体であと一歩、基礎固めをしたい場合には大変有効なアクセサリではないかと感じた次第です。
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