ACOUSTIC REVIVEのオーディオ用多目的消磁器「RD-3」をお借りしました。
ディスク消磁器はACOUSTIC REVIVEさんの原点とも言える製品で、これはその3代目のモデルです。
昔はカセットデッキのヘッド、私も機械式腕時計の消磁器を持っていますが、原理的にはそれと同じで交流磁界を発生させ、それを徐々に弱めることで上に載せた物の消磁をおこなうものです。
ヘッドイレーサーやディマグネタイザーは自分で距離を離したり近づけたりする必要がありますが、RD-3はカンタンで電源を入れてボタンを押すだけでそれと同等の処理を自動でやってくれます。
あとはそれをCDやDVDにやって効果があるのか?というのが昔から議論が分かれるところですが、今回もそこの理論的な部分には触れません。
前回のRIO-5IIでもそうでしたが、オーディオの場合はリスナーのコンディションも含めて実際に体感する音楽が全て、だと思いますし、結果としてどう感じたかをレポートしたいと考えています。
そもそも「デジタルだから音は変わらない」という方には縁のない製品でしょうし。
まずは私の先入観を取り除く意味もあり、リビングでいつもツマが聴いているCDを持って上がり、RIO-5II、RD-3の順で両方「処理」してみました。
その後、私は何も触れず、そのまま2Fに上がりましたが、2階まで微かに漏れてくる音がすでに違うようです。
リビングは小音量再生なので、音量こそ違いますがリビングに置いてあるピアノを弾いている時のような音色が漏れ聴こえてきます。
あとでツマに感想を聞いたところ、「ゴミが取れたような感じ」という返事が返ってきました。
その後、私も自室で試してみましたが、やはりクリアで明瞭になり前に出てくるように感じます。
処理前と処理後では、音のキレが違って情報量が増えているような感覚です。
ただ、RIO-5II以上にディスクによる効き具合の差があり、かえって物足りなくなってしまうようなディスクもありました。
やはり少し時間が経ったものや中古で購入したもので効果が大きいようですし、帯磁してるかしてないか、レーベルの印刷方法の違いなどで効果が違うのではないかと推測します。
ちなみにACOUSTIC REVIVEを多用して録音されている、さだまさしさんの「第二楽章」ではギターの音色が生っぽくなり、元の録音の意図したサウンドがより明確に分かったような気がします。
RIO-5IIとRD-3の「処理」の順序ですが、個人的には先にRIO-5II、後でRD-3のほうが良いような印象でした。
RIO-5IIは空間的な広がりの改善、RD-3は解像度の向上で、互いに補完し合うコンビと言えるでしょう。
個人的な好みとしては、使用しているオーディオ機器との相性もあるかもしれませんが、RIO-5IIのほうがどちらかと言えば好みのようです。
RD-3については名称からすでに「多目的消磁器」と名乗ってありますし、ケーブルなどでも試してみようかと考えています。
またリッピング速度やエラーレートなども計測してみようかなと思っていますが、個人的にはもっと感性の部分で受け入れるべき製品なのかなと感じているところです。