ACOUSTIC REVIVEのリアリティエンハンサーのレビュー第4弾はXLR出力端子用ターミネータータイプの「RET-XLR」です。
XLR出力に装着するものですので、うちだとCDプレーヤーのDP-77、プリアンプのC-280L、フォノイコライザーとして使用しているC-200L、そしてDACのDC-81が主な候補となります。
デフォルトのままでXLR出力を使っていないのはC-200LとDC-81ですが、それだとややもったいない気がして、SCD-777ESで使っていたRCA-absolute-FMをDP-77に移動させて試してみることにしました。
インターコネクトケーブルも違っていますので差はあって当然ではありますが、さすがにこれは次元が違いすぎるほどです。
音源のノイズが極めて明瞭に聴き取れる点と、まるで出力電圧が上がったかのようなパワフルで圧倒的なエネルギー密度で、まさに隙のないフルスロットルのサウンドとなりました。
RCA-absolute-FMを使ってあったSCD-777ESでもその傾向はありましたが、RET-XLR使用でより明瞭に上記の感触が高まっています。
まさに音源に収録された全てが引き出されてくるとでも言えそうなこの感覚は一度聴いたら戻れないかも。
この状態をうけて、RET-RCAをプリのRCA出力に移動させてみましたが、残留ノイズのうち、音源に関わらない部分がさらに減ったのを体感できます。
むしろそこが減ったからこそ、音源に含まれる雑音や雰囲気がより鮮明に浮き立つようになったのでしょう。
また、SCD-777ESにはQEDのケーブルを仮に割り当てたのですが、やはり音場の精度は下がってしまいましたけれども、これまで投入してみたリアリティエンハンサーの効果はSCD-777ESにもしっかり現れているようです。
これはフォノイコライザーでも同様でして、その辺りの総合的な効果を考えた結果、最終的にはやはりDP-77はXLR出力とすることにしました。
RET-XLRはDACのDC-81に装着してみたところ、恐ろしいほどの低域パワーとキレとなり、古いDACではありますが、DP-77では出ないサウンドとなったこともあり、これならば出番ももっと増えるかなと。
以前も書きましたが、リアリティエンハンサーはそれぞれの機材やケーブルの良さを最大限引き出し、ノイズも含めた動作安定性を向上させてくれますので、お気に入りの機材のポテンシャルを高めてくれますから、むやみに機材を買い換える前に試してみる価値があると感じています。
壮大かつ荘厳にそれぞれの楽器が見事に分離されていますし、何も出しゃばらず何も引っ込まない、まさに意図されたバランスでひたすら再現されていくさまは、なかなか文章では説明しづらいところでしょう。
そこには音楽しかない世界が広がっていきます。
たしかにこれをフル投入するのはなかなか難しいところではありますが、正直、体感してしまうと後戻りできないほどの効果です。
次回は逆に外していくことでの変化や、ショートピンとターミネーターでの効果の違いなどを含めまして、総集編的なレビューを書ければと思っています。
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