ACOUSTIC REVIVEの電源コンディショナー「RPC-1」ですが、Accuphaseのクリーン電源「PS-500」と直接対決してみることにしました。
対決というと大げさですが、要は機材を全てクリーン電源経由にした状態と壁コンにつないだ電源タップ「YTP-4N」と「RPC-1」の組み合わせに繋いだものを比較する形です。
下の写真ではPS-500にRPC-1を繋いでいますが、これは前述の通り電源タップに移動させてあります。
一気に入れ替えても良いのですが、まずはCDプレーヤーからひとつずつ移動させていきます。
CDプレーヤーをPS-500に挿すとクリーン電源のトランスの唸りがヒドいのですが、これをRPC-1のほうに移動させるとクリーン電源は唸らなくなります。
これだけでも十分なメリットですが、音もクリーン電源経由のときより低域の厚みが増します。
コレ自体は壁コン直に変更しただけでも似たような傾向はあるのですが、その場合だと厚みは増すものの、音が平面的にごちゃごちゃしてしまって全体的な評価としてはクリーン電源が恋しい結果になっていました。
RPC-1を導入するとそうした不満が一切なくなり、むしろクリーン電源よりも情報量が多いくらいですし、音に芯があって力強さも感じられます。
つづいて、パワーアンプもRPC-1接続の電源タップに移動してみます。
こちらもスケール感が向上して、ライブのような押しの強さが出てきます。
電源に余裕があるようになった感覚で、よりウーファーを強く押してくるような雰囲気です。
ただ、音像はやや膨らむ傾向で、しっとりおとなしい優等生から、やや暴れ馬的な素顔が見えてきます。
さらにプリアンプもRPC-1のほうに移動させ、これでクリーン電源自体の電源も落としてしまいます。
これもパワーアンプに似た傾向ですが、音に広がりがあって力も感じられます。
中高域にやや歪み感が感じられますが、僅差で分からない程度の差です。
皮肉な気もしますが、Accuphaseのように電源部がしっかりしている機材であればRPC-1のほうが機材そのものの性能を素直に活かせるとも言えそうです。
ここから色々と試行錯誤してみたのですが、結果的にはパワーアンプのみをクリーン電源、その他をRPC-1経由としたパターンが音傾向としてはベストでした。
クリーン電源を使ってきて大きなオーディオ機器自体が結構なノイズ源になっているのは体感していましたので、パワーアンプをアイソレーションできたことが良い結果につながっているのかなと推測されます。
クリーン電源の電源容量に余裕ができたことも功を奏しているのでしょうし、RPC-1がクリーン電源にも効果を発揮しているのでしょう。
そういう意味ではクリーン電源との対決としてやり始めたものの、相互に補完し合う関係と考えるべきなのかもしれません。
また導入当初はあまり意識しなかったのですが、どうもRPC-1自体、導入してからしばらくエージング(?)したほうが効果が高まるような気がしています。
しばらく使うという意味でもそうですし、繋いだ状態をある程度保持してからのほうが効果的に働いてくれるようです。
また、アンプ系でももちろん効果はありますが、モーターを使ってあるプレーヤー系のほうが効果がより顕著なように感じました。
いずれにしても、クリーン電源とどちらが良いではなく、好みのレベルに持って行ってくれるものですし、前述のようにクリーン電源自体の動作にも良い影響を与えてくれます。
クリーン電源のように電源波形自体を補正するわけではありませんが、今回の対決を通じて、機器から発するノイズや機器間の相互の影響を低減する方向で非常に優位に働いてくれるコンディショナーだと痛感しました。
特に優秀な電源タップとの併用は、総合的な音質コントロールに大きな効果をもたらしてくれると思います。
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