MacBSの日常生活的日記

AK HC2

Astell&Kernのスティック型USB-DAC「AK HC2」を入手してみました。

私は正直全然存じ上げないのですが安くなっていたのでAyaka Ohashi Editionなるものです。
プレミアム特典の楽曲ダウンロードが6月で配布終了してしまったので値下げせざるを得なかったのかな?

CS43198のデュアルDAC構成で出力は4.4mm5極のみという、なかなか割り切った内容です。
Astell&Kernというと2.5mmの印象が強かったのですが最近はそうでもないのかな?
2.5mmからは変換アダプタで問題なく音が出せました。
プラス側だけ接続してマイナスはGNDにすれば3.5mm3極への変換もできそうな気もしますけど、そんな危うい使い方はせずともすでに2つほどスティック型DACは持っているので試していません。

USB側もUSB-Cの直生えというのがやや難点ですけど、iPhoneがUSB-Cになったタイミングだとむしろ好まれる仕様かも。
USB Type-C to Lightning変換アダプタも付属していて、接触不良等が良く取り沙汰されているようですがうちでは問題なく動作しました。
ちなみに別メーカーのUSB Type-C to Lightning変換アダプタも試してみましたが、残念ながらアダプタのほうが不良で動作せずでした。
USB-Cからの変換は本来の規格だとイレギュラーになるはずなので仕方ないところかもしれません。

まずはiPhoneで動作確認していきますが、一部で見受けられた爆音ということは手持ちのイヤホン群では特にありませんでした。
HC2側にはひとつもボタン類はありませんので、ボリューム調整はiPhone側の物理ボリュームを使う形になります。
前述の変換アダプタはやや刺さりが浅くて不安感はありますし、コネクタが若干大きいのでケースによっては干渉するかもしれません。

低域がやや強めでドライな雰囲気ですが、ちょっと昔のDAPでいうとKANNのような力強さがあります。
イヤホンで使うにしてもMaverickくらいだと本領発揮する印象で、空間的な広がりが良く再現されていて音離れが良くなります。
ちょっとしたDAPは負かすくらいの音質ではあると思うので、iPhone(特に15以降のUSB-Cモデル)を音源にすることが多い人にはオススメしても良いのでしょう。

逆にWindowsのほうはボリュームが大きすぎる問題に直面していて、実用しづらいレベルです。
ボリューム表記でいって「2」くらいですら通常聴く感じの音量という感じになってしまいます。
ミキサーを駆使してアプリごとに絞ったりすればもうちょっとなんとかなりますが、むしろ爆音の危険性は高まるだけですし…。
またWindows 11でDSDをDoPで使うと音切れすることもありました。
PCM変換やdCS方式だと問題なさそうですが、音量の件もあるしちょっと実用は厳しかったのは想定外でした。

他の手持ちのスティック型と比べてみると、Lotoo PAW S1は耳触りが柔らかく、それでいて細部はしっかり出ています。
デバイスボリュームがしっかり使えるのが違いにつながっているのかもしれません。
ちなみにAndroidにはウィジェットみたいな形でHC2のデバイス側ボリュームを調整できるものが用意されていて、それを使えばLotooと肩を並べるか、それ以上の音質を発揮してくれます。
いずれにしてもAK HC2の駆動力は大したものであるのは間違いありません。
LottoのAK4377とは音傾向も違うので使い分けも楽しい感じです。

Shanling UA2もスペック上の駆動力は強いはずですが、やや雑味があるかなという感じです。
これもAndroidしかアプリがなかったりするので、それを考えると3つの中ではいちばん出番が減りそうです。
こっちはES9038Q2Mですし、まあそれぞれ使い分けていこうとは思っていますが。

すでに価格は元に戻っていると思いますが、発売当初に比べればだいぶ値下がりしているはずですし、別に電源を用意しなくて良いスティック型DACの利便性はたしかに魅力です。
ワイヤレス全盛期ではありますけど、ちょっとしたワイヤレスイヤホンも結構なお値段になってきましたし、ちょっとこだわりのある方はこのHC2に限らず持っておいても便利かなと思う次第です。

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