ALO audioのDAC搭載の真空管式デュアルモノラルポータブルヘッドフォンアンプ「Continental Dual Mono」が7/29に国内発売されるそうで。
市場想定売価は税別で195,000円と、かなり高級なものになっていますが、それだけに拘りも半端じゃないものに仕上がっているみたいです。
まず第一点として電源回路の充実が挙げられていて、その中でも各回路ごとに独立した電圧レギュレーターが用意されているというのはポータブルでは珍しいのではないかと。
レギュレーターもスイッチングではないリニア方式のものが採用されていて、思想的にはメーカーや構造は全く違いますが、CHORDのHugoみたいな据え置き機をポータブルにした、というようなアプローチのされ方かと。
真空管は今回のモデルではフィリップスの6111がプリント基板にハンダ付け状態で実装されているとのこと。
将来的には別の真空管を搭載したものも出るかもしれないようです。
また、回路設計にはRed Wine Audioの設計者が関わっており、自己バイアス方式になっているので、バイアス調整は必要ないとのことです。
アンプとしてはトランジスタとのハイブリッド構成ですが、私が注目したのは真空管の駆動をリチウムイオンバッテリー3セルを直列で実装して、これで真空管に電源供給しているというところです。
古い考えかもしれませんが、やはりそれなりの電圧がないと足元のしっかりしたサウンドは出てこないですし、トランジスタとの組み合わせで現代的な特性とを併せ持った仕上がりになっていると期待できます。
もちろん、どちらもデュアルモノラル設計なのは言うまでもありません。
なおDACはWolfsonのWM8741Aが採用されているそうで、2.8MHzまでのDSD再生にも対応しているとのことです。
もう一つ、これまでの製品と異なるのはバランス入出力にAstell&Kernと同仕様の2.5mm4極端子が装備されている点です。
ある意味、ポータブルではやはりこの端子が業界標準になりつつあるという証かもしれません。
今回、これに合わせてだと思いますが、「SXC 24 – 2.5mm to 2.5mm Balanced 向け」も用意されるようです。
あと気になるのはやはり駆動時間ですが、DACもしくはバランス出力使用時は約5.5時間と、ロングライフとは言えないところです。
アンバランス出力のみ使用なら約7時間ですが、このアンプと組み合わせるくらいの高級DAPとの組み合わせではDACかバランス出力は使いそうですし…。
なお充電時間は3時間だそうです。
おいそれと手が出るようなモデルではないですが、こういうフラグシップモデルが登場してくれるのは趣味の世界では歓迎すべきことかと思います。
私はまだしばらくAlgorhythm SoloとRx MkIIやThe Nationalを愛用するでしょうけれど、将来的にはいつの日にか…と思って頑張りたいと思います。
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