Astell&Kernのデジタルオーディオプレーヤー「AK100 mkII」をゲットしました。
これまでずっとこのブランドは避けていたのですが、「食わず嫌い」は良くないだろうと。
正確にはAK120くらいまではかなり良いなぁと思っていて憧れもあったくらいなんですよね。
どうもその後のモデルはラインナップのされ方やブランドイメージの魅せ方などが好みでなくなっていただけで…。
もちろん完成度自体は以前よりさらに高まっているのは分かっているのですけどね。
そんな中でも選んだのは上記の理由もありますが、コンパクトで手軽なDAPも欲しいと感じた面も大きいです。
PLENUE Sはどうしてもバランス接続したくなりますし、純正ケースが欠品していて扱いに慎重になるというところがあります。
PLENUE MのほうはThe International+ Optical Editionと合体させているので大きくなってしまっていますし…。
他にもFiiO X7もありますし、Pono Playerだってあるわけですけどね。
それぞれにmicroSDカードを入れてあるのですが、このAK100 mkIIには最初からSanDiskの32GBが2枚付いてくるというのも嬉しいポイントです。
さらに純正ケースもありますから、正直それらの付属品だけでも現在の中古価格なら元が取れそうな雰囲気です。
本体にも32GBの容量があるので、合計で96GBくらいあるので、とりあえずカードは追加不要でしょう。
AK100 mkII自体での転送はちょっと遅いのですが、ケースに入れてしまうとカードスロットが塞がるのはやや難点かな。
その純正ケースもBUTTEROの品の良いものが付属します。
こういうところがPLENUEもそうですけど、上手くまとめてありますよね。
国産のDAPはどうも無骨で、そのわりにDACチップも古め、OSはAndroidが多め…と逆に下手だなぁと感じてしまう部分です。
ファームウェアはPLENUEみたいに最近まで更新されてる、なんてことはありませんが、現状最新の2.42となっていました。
ソフトウェアの完成度はややアレ?と思う部分もありますし、動作もややモッサリしている感じはありますが、使い勝手は右手のボリュームも含めて良くできています。
ただ、楽曲によってはジャケットが出なかったり、アルバム名がおかしいものがあって最初はちょっと苦労しました。
ジャケットが表示されないのはFLACに埋め込んである画像のファイルサイズが大きい場合のようです。
アルバム名がおかしいのがなかなか解決せずに困りましたが、COMPILATIONもしくはDISCTOTALタグが影響していたと思しきものがいくつかありました。
そうした修正をしてもどうしてもアルバム名すら表示されない(西村由紀江さんの「ビオトープ」)というのもありましたが、これはとりあえず保留にしておきました。
アルバムアートワークの画像サイズも記載では「最大サイズ 10240x10240 容量10MB」と書いてあったんですけど、実際には1MBでもダメなものがありました。
コンパクトさが希望だったので基本的には本体のみで運用ですが、私がラインアウトだとばかり思っていたヘッドホン端子の隣は光デジタル入力という微妙(?)なものだったんですね。
光デジタル出力はヘッドホン端子と共通なので、こっちは試してみました。
PLENUEの時は丸型のケーブルを奥まで挿すと鳴らないという謎の減少がありましたが、AK100 mkIIでは全く問題ありません。
これまでThe International+ Optical Editionとの切り分けができませんでしたけど、これはどうやらPLENUE側の相性みたいですね。
この組み合わせのサウンドはDACがThe International+ Optical Edition側になりますから、なかなか現代的なものに変身しますが、ちょっと聴いているとコレジャナイ感も…。
この路線ではPLENUE Sにはやはり敵わないわけで、コンパクトに使えることを重視したいですし、The International+ Optical Editionはどうしてもキツさが顔を出すことがあるというのもあります。
結局、しばらく聴いてみたものの、単体に戻しました。
単体でもパワー不足を感じる場面はなく、最新のDAPのように高解像度とは言えませんが、楽しく聴けるサウンドに仕上がっています。
PRO EQやゲインUPなども用意されていて、普段だとこういうのは使わない性格なのですけど、AK100 mkIIに関しては入れたほうが楽しい感じになりますね。
全体にはやや粗めの描写なのですが、それらも含めて力強さを演出する傾向なのでトータルのバランス取りが巧みなのでしょう。
他にも再生時に曲の頭がたまに欠けるですとか、楽曲のデータベース更新はお世辞にも速くはないとか、たまにエラーが出る(もしかすると片方のカードがやや不良気味?)とかありますが、予想していた以上に常用しそうな雰囲気です。
上手く演出してありつつも、どんなジャンルでも破綻せずに聴かせるというのはなかなかできるものではありません。
Wolfsonというのもあると思うので現行機種とは違うと思いますが、リンやCHORDの味付けに似ているのかな?と感じる場面も少なからずありました。
余韻が少し強調され、主音を引き立てる感じで、情報量としては少し整理されて聴きやすくなります。
それに伴って、音源も過度に選ばないので、気軽に聴けて良いというのもあります。
全体に優しいサウンドで、高域はややキラキラさせてあり、中低域は控えめですが、下は厚めになっています。
そういうとドンシャリとも言えますけれど、微妙な味付け程度に仕上げてあって、何度も書いていますがホントに調整が上手いなと。
ヒット作になって一流ブランドに育っていた理由が分かる、そんなDAPでありました。
そんなにたくさんあっても使い切れない気もちょっとしますけど、PLENUEシリーズとは上手く使い分けてみたいと思っています。
|
|