MacBSの日常生活的日記

AUDEZE LCD-X レビュー ALO audioリケーブル編

AUDEZEのヘッドフォン「LCD-X」ですが、今回は標準ケーブルからALO audioの「Reference 16 Headphone Cable」を主体にリケーブルして、CEntranceのHIFI-M8 XL4やALO audio The Nationalでの試聴レビューをしていきます。

まずは「Reference 16 Headphone Cable」で接続します。
これはヘッドフォン側がAUDEZE LCDシリーズ用端子、アンプ側がXLR 4pin 端子となっています。

とりわけLCD-X側の端子の作りがずいぶんしっかりしたものになっていて、やはり高級ケーブルという印象です。

音色としては標準ケーブルと比べて、低域に厚みが出て、空間的な広がりもしっかり出てきます。
逆に標準ケーブルではLCD-Xの実力がやや出しきれていないのかな、という雰囲気で、高級ヘッドフォンであることを考えるともう少し高品位のケーブルでも良いのかも。
とはいえ、この「Reference 16 Headphone Cable」が相当な高級ケーブルですから、これと同じものを求めるのは無理がありますが。

CEntranceのHIFI-M8 XL4も、このケーブルだと周波数帯ごとの調整スイッチも低域が真ん中、高域が左端というのがベストな感じで、低域の厚みはむしろ高域のしっかりした伸びに支えられたものだと分かります。

全体的な音傾向もThe Nationalで感じるALO audioらしい音が乗ってくる印象で、LCD-Xだと、ともすると「音楽」でなく楽器それぞれの「音」を聴いているような気分になってしまう部分がありますが、そこに音楽の楽しさを補ってくれるような面を感じました。
そういうブランドポリシーが製品を通じてしっかり統一してあるというのは良いことだし、すごいブランドだと感じます。

ではそれをThe Nationalでも味わってみようと、さきほどの「Reference 16 Headphone Cable」の先に「Reference 8 Lariat Adapter 1/8」をつないでみます。
この「Reference 8 Lariat Adapter 1/8」はXLR 4pin端子をステレオミニに変換するアダプタです。

で、早速、The Nationalで聴いてみますが、率直に言って「そう、これが聴きたい音だったんだ」という印象です。
音質だけでいえばデジタルでバランス接続のCEntranceのほうが良いはずなんですが、そういう音の善し悪し以前に、ALO audioの表現したいものが私の好みなのだと思います。
理屈ではなく感情が揺さぶられる感じとでも言いましょうか。
そうなるともう特性ではなく、情緒的ななにかなので、レビューと呼べない気もしますが。
ただ、特性的に見てもチャンネルセパレーションが非常に良いのが感じ取れ、最後にミニケーブルに変換していてすらこれなのだから、やはりケーブルの良さが出ているのだと思います。
欲を言えばXLR部分で変換してるので、そこのコネクタ部分が重くて扱いづらいのが難点ですが。

同様に4pin XLRを標準プラグに変換する「Reference 8 Lariat Adapter 1/4」もCEntranceで試してみました。
こちらはさすがにバランス接続との違いが出てきて、LCD-Xの標準の標準ジャックのケーブルよりは良いですが、やはりXLRに比べるとボヤケた感じの甘さが出てしまいます。
帯域の厚みはしっかり残るので、ケーブルやアダプタの音質差というよりもCEntranceのバランス駆動とそうでない場合の性能差だと考えるのが妥当でしょう。

結果的にはALO audioはやっぱり自分の好みにハマるブランドなのだな、ということが確認できた、というのが一番大きな収穫でした。
おいそれと手が出せるような価格でないですが、すでに良質なヘッドフォンを利用していて、音楽性を高めたいケースには試してみる価値はあるのではないかと思います。
そうしたケースのために、できれば試聴貸し出しサービスみたいなものがあると良いのかなとも感じました。

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