• 0910月

    いろんな問題が起きてなかなか定まらなかったトーンアームケーブルですが、結局Cardasの「Iridium Phono」を別のお店で購入しました。

    Cardasと決めて注文したわけでもなく、ZYX Ultimate 100などを購入させてもらったお店に電話で相談してSAECのアームと相性の良さそうなもので在庫があるものからオススメしてもらった形です。
    IKEDAも音は良いらしいですが、あいにく在庫がなかったんですよねぇ。
    それでもIridiumの在庫があるだけでもスゴいことで、ストレートDINの1.25mならあるということだったので結果的には元々のチョイスに戻ったような感じになりました。

    Iridiumは同社としてはエントリークラスのフォノケーブルで、DINプラグも国内サイトではSDIN(¥15,600)が付いてる写真になってますが、実物はどうやらエコノミータイプのSDIN E(¥6,800)になってるようです。
    むしろ細いのでサエクで使う分には安心ではあります。
    実際、WE-407/23に装着してみても、これまで使ってきたトーンアームケーブル(これで7本目)の中でもいちばん硬めなくらいの嵌合具合でした。

    RCAプラグのほうはピンが金色じゃないのでおそらくロジウムメッキのGRMO(¥7,600)ではないかと思われます。
    同社のインターコネクトケーブルでもCrosslinkは小型タイプのが使われていますが、それでもプラグの質はかなり高いものだなと感じました。
    写真で見るよりもかなりズッシリしていて仕上げも良好です。

    ケーブルはAtlas同様、やや細いですがプラグ以外は軽量なので取り回しやすいです。
    ACOUSTIC REVIEさんのPHONO-1.2 TripleC-FMとは格が違うわけですから、比べるのが無理なわけですけどね。

    ただ、音質以前に驚くべきは残留雑音の少なさです。
    PCM-D100をつないでレコード再生前にハムノイズなどがないかチェックしたのですが、てっきりREC OUTにしてないかCD入力になってるのかと勘違いしたほどでした。
    実際に無音状態を録音してみてもノイズは非常に少なく、MCポジションでも録音した音声を50dBほど増幅して下のスペクトル分布という低ノイズさです。
    50Hz付近にピークがありますが、それでも-95dB程度とC-280Lのフォノイコライザーの優秀さを考慮しても驚くべき値かと。

    ちょっと前に試したものなので条件が同一ではありませんが、グラフ下の以前の-78dBがC-280Lのカタログスペック程度で、-95dBになるとPCM-D100のS/Nが気になるレベルですからね。
    また、プレーヤー筐体やラック、プリアンプなどをコツコツと叩いても全くその音が入ってきません。
    もちろん針を盤面に下ろしてはいませんが、これまでだとそこそこノイズが出ていましたし、再生中でも明らかにそうしたノイズが減っています。
    ケーブルの構造によるのかもしれませんが、マイクロフォニックノイズが非常に少ない証かと推測されます。

    で、実際の音の印象ですが、とにかく色彩感豊かなサウンドで、オーディオ的な性能も高いですが、それ以上に音楽のほうを向いているケーブルだなと感じました。
    Ultimate 100の正確なステレオ再現性と相まって、ライブ盤ではまるで映像が付いたような明瞭さとなります。
    なにより音楽の楽しさを伝えてくれるので、つい体がリズムに乗ってしまうほどです。

    ますますCardasケーブルが気に入った感じですが、代理店の都合もあるのか、購入店で聞いたところでもほとんどのケーブルは注文後、本国に発注という形となるそうです。
    在庫してくれているお店があると助かりますが、フォノケーブルだと相当限られるはずで、入手性はあまり良いとは言えないのが残念です。
    お値段も決して安いとは言えませんけど、トーンアームケーブルの選択肢はさほど多くないですし、ストレートDINでカチッと付くケーブルをお探しの方にはかなりオススメの選択肢と言えそうです。

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    Filed under: Audio
    2017/10/09 12:00 pm | Cardas Iridium Phono はコメントを受け付けていません

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