先日導入したSFCの除電グッズ「SK-EX」が思いのほか良好だったので、除電ブラシのほうも欲しくなったのですが、なんといつの間にか品切れ状態。
そこで色々調べて見つけたのがクレオスの除電ブラシ「MB20」です。
「Mr.静麗毛」なる、よくセンスが分からない(失礼)名前も付いていますが、本来は模型用で表面についたホコリを取り除く目的で使うようです。
もう少し細いタイプの「MB21」というのもありましたが、SFCのに非常に良く似ているMB20のほうを選びました。
ブラシは黒山羊の天然毛を中心にして導電性繊維を使っていると紹介記事には書かれています。
しかし届いてみるとパッケージにSFCと同じサンダーロンの記載があり、デザインや大きさなど、まったくソックリです。
もちろん金属部分をロジウムメッキしていたりはしませんけどね。
ちなみにSFCに書かれている特許番号で検索しますと、1990年に公開されていてサンダーロンを出している日本蚕毛染色が出願人となっています。
最新モデルとはさきほどのメッキや植毛の仕方やサンダーロンの長さなどは微妙に異なるかもしれませんが、実用上はこれで全く問題ないでしょう。
なお使用時は金属部分を両側から持って使うように指示されています。
これまで使っていたのも山羊毛でしたが、それと比べてブラシ自身に静電気が発生しないので、盤面のホコリもあまりブラシにはくっ付かず、やや取りづらい部分もあります。
単純にホコリを取り除くという観点だけなら、山羊毛のみのブラシのほうがむしろ使いやすい面もあります。
可能であれば、表面的なホコリは山羊毛のほうで取り除き、その後に使うほうが除電としては効果的かもしれません。
ちなみに今まで使っていたのはいちばん左の「スライドパウダーブラシ」で、これも単体では除電できませんが、ブラシのアルミ製カバーをスライドさせると、心もち静電気が逃げるような気がして使っていました。
真ん中のはDAISOのもので、これは合成繊維で繊維が細いため、傷を付ける心配は少ない気がします。
純粋にホコリ取りという観点ではそれぞれの良さがありますね。
しかし実際の出音はやっぱりずいぶんと差があり、まず何よりも盤面のトレースノイズが著しく低くなっています。
背景が黒い感覚はSK-EXの効果にも近いところがありますが、よりS/Nの数値的な向上が図れています。
音質的な変化の度合いはSK-EXのほうが高いようにも思いますが、さらに彫りの深い演奏になるという点は相乗効果が出ているものと思われます。
ブラシで払った後は盤面がツヤツヤになるのはSK-EXと同様で、ブラッシング後は低域に厚みと力感が出ますし、高域は内周までしっかり伸びて冴えとキレが感じられるものになっています。
感覚的には「針が汚れてない溝をトレースしてる」ような感覚ですね。
ウチで特に効果があったのは、これを導入することでLo-Dの自走式クリーナーを完全に排除できた点です。
正直、自走式クリーナーは大きなゴミが取れるくらいで、静電気はむしろ溜まるような気もしていたのですが、サクションを待つ間の儀式&補助みたいなところがありました。
しかしブラッシングをしているうちにレコードはターンテーブルに吸着されますし、その儀式がこの除電ブラシに置き換わったような形です。
ちなみに本家をお使いの方が試されていたCDプレーヤーのトレイや光学メディアでも試してみました。
DP-77のトレイはプラスチック製でないと思われるのもあってか、レコードほど明瞭な効果は感じ取れませんでしたが、メディアのほうはやはりSK-EXに近い効果が感じられました。
欲を言えばSFCのも継続して販売されているほうが良いのでしょうけれど、現状売ってないですから、このクレオスのブラシを見つけられたのはラッキーでした。
お値段も少し安く(ブラシとしては結構お高めですが、少なくともボックスよりは安い)なっていますし、入手性も悪くないので気になる方はぜひお試しください。
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