DELAのオーディオ用NAS「HA-N1AH20/2BK」のHDDをSSDに換装してみようと、まずはお試しでSandisk Ultra 3Dの1TBを調達してみました。
ただこれがなかなか前途多難な幕開けでして、結論からいうと最新ファームウェアではユーザー側の換装を避けるためか、プロテクトが掛けられています。
最新のファームウェアは3.93ですが、これだと単純にドライブを積み替えて初期化しようとすると「RAIDを構築できませんでした(150エラー)」というエラーメッセージが表示されてしまいます。
最初はSSDにして容量が少ないからなのかとも思いましたが、後日別途書く予定のHDDでも同じでしたのでこれはもう「仕様」でしょう。
初代モデルは自由に換装できたという情報が多かったので安心していましたが、第2世代以降は情報が少なくハッキリ分かりませんでした。
パーティションを削除してみたり、マウンタやSSD自体を疑ってパソコンで動作確認したりしましたが、完全にDELA側のプロテクトのようです。
なお、SSDはTrimが使える必要があるらしいですが、それもSandiskのユーティリティで問題なく使えることを確認しました。
マウンタに関しては元のドライブと完全に置き換えられるようにネジ位置などが同じなものを選びましたが、SSD自体は振動するわけでもないですし、SATAケーブルなどはそのままでも接続できるので特になくても良いでしょう。
いかにも放熱板に見えるので放熱には良いかなと思いましたけど、実際はプラスチックでしたし…。
で、解決方法ですがファームウェアを以前のバージョンに戻す、です。
最初は3.72にしようとしたのですが、これだとダウングレード自体がエラーになってしまいますので、3.80をチョイスするのが正解です。
ダウングレードはUSBメモリ経由で実施しました。
もちろんドライブは元のものに戻しておかないとメニュー画面にすらたどり着けないので、元のドライブは必ずそのままで保存しておく必要があります。
ファームウェアを3.80にした状態でドライブを換装し、ここからドライブを初期化すれば、あっけなく換装は完了です。
SSDだけでなく容量の大きいHDDでも問題なく換装可能でした。
換装した後であればファームウェアを最新に上げても問題なく動作します。
なんとなく納得いかない部分もありますが、あとは楽曲を改めて入れ直したら完成です。
その楽曲入れ直しもなかなか大変でして、LAN経由でもUSB3.0端子につないだHDD経由でも、680GBほどで10時間以上かかるんですけどねぇ。
なおUSB経由の取り込みだとフォルダの作成日付がコピーした日時になってしまうので、個人的にはLAN経由でのコピーのほうが好きかな。
さて、肝心の音質変化ですが、静寂感が上がってシルキーな感じになったような気がします。
HDDのほうが力強さが出る、というようなことがよく言われますけれど、たしかにそんな部分はあるかもしれません。
荒々しさは少し減退したようにも感じられますが、それは純度が上がったからだと思うので私はこっちのほうがオススメかな。
特に中高域のザラつきが減って耳触りと楽器や余韻の質感が良くなっているので、SSDのほうが良いと思います。
SSDにしたからといって転送速度が上がるわけでもないですが、コントロールアプリでのアートワークやリスト表示などのレスポンスは少し良くなったような気もします。
元々、HDDの動作音はほとんど気にならないレベルではありましたけど、SSDなら無問題ですし、消費電力が減る分、電源の余裕もきっとできることでしょう。
ファームウェア戻しも将来的に封印される可能性は若干ありますし、換装してしまうとメーカー保証は受けられなくなりますので、あくまでも自己責任でお願いします。
それなりにパソコン系の知識やDIYも含めた問題解決力も必要になりますので、自信がない方は手を出さないのが吉でしょう。
また元のドライブは必ずそのまま残しておくことをオススメします。
その上で、そろそろ年代的にドライブの寿命が来ていたり容量が足りなくなっている方もいらっしゃるでしょうから、そんなケースでは役立つのかなとも感じました。
#メーカーさんとしてはぜひ買い替えてほしいところでしょうけれど。
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