DENONのフォノカートリッジ「DL-301」を手に入れてみました。
現行モデルはDL-301IIですので当然ながら中古での入手です。
DL-103があるのでその予備としてもうひとつくらいDL-103を持っておいても良いかなと思って探していて、DL-301でも良いかな、くらいの気分でした。
ただ、同じDENONといっても針は特殊楕円ですし、カンチレバーもテーパードアルミパイプと、ローマス・ハイコンプライアンスに大きく振ってあり、性格はかなり違うことは想像に難くありませんでした。
当初は純正ながら型番不明のヘッドシェルに装着されていて、SAECのWE-407/23ですらギリギリというほどの軽さでした。
ニューミュージックやフュージョンが元気になる、という噂は耳にしていたので、まさにそういうところから聴き始めてみましたが、まさにその通りの印象です。
もちろん音傾向だけでなく、Hi-Fi度合いもしっかり高いものです。
管楽器の抜けが鮮烈で、前にスパッと抜けていくようなスピード感のある音を聴かせてくれます。
ただ、あまりに軽すぎるせいか、低域は量感がやや不足気味でしたので、オーディオテクニカのヘッドシェル「T-17」に交換してみました。
今度は17.5gと重量級ヘッドシェルですので、重いほうギリギリになってしまいました。
中間のヘッドシェルに余りがあれば良かったのですけどね。
ただこちらのほうが低域に厚みが出つつ、高域の伸びや切れはそのままなので、個人的には好みです。
T-17は先頭のネジ穴がつぶれているのでオーバーハングが正確に合わず、そういう意味ではいずれ見直さないとダメですね。
高域は元々伸びてるから、ヴァイオリンは得意ですが、ピアノはやや苦手傾向のようです。
響きが乗らず、ダイレクトに音が前に抜けるからでしょうか。
そういう意味では木を使ったヘッドシェルと組み合わせてみると面白いかも。
今まではケーブルのほうが大事かと思っていましたが、カートリッジの場合は振動が重要な要素ですし、アームやヘッドシェル、ネジなど、機械や素材が大事なような気がしています。
ということで、安定の定番はDL-103となりそうですが、MC20にDL-301、MC-Q5と音傾向の異なるカートリッジが結構揃ってきて、ユニバーサルアームを選んでおいてやっぱり良かったなと思います。