DIATONEを定年退職した技術者がDIASOULというスピーカーブランドを興しているようで。
開発者の寺本さんはアンプやDLPプロジェクタ、カーナビなどを手がけていて、いわゆるDIATONE全盛期にスピーカーをやっていたわけではなさそうですし、完成したスピーカーも往年のものとはだいぶ違いますが、まさにそのSOULを受け継いでいるのでしょう。
今のところ、モデルは「DIASOUL i」という受注生産モデルのみです。
ツィーター部にかなり特徴があり、「パワード球面波マルチトゥイーター」という、昔ちょっと流行った無指向性スピーカーみたいな雰囲気です。
それぞれのツィーターユニットはB4Cボロン振動板で、そこはダイヤトーンらしいです。
ウーファーとサブウーファーは三菱電機から提供を受けた、カーボンナノチューブと複数の樹脂を射出成型したNCV振動板が採用されていて、今でも三菱電機とは良好な関係を保ちつつのブランド化のようです。
一方、内部配線にはCHORD COMPANYのケーブルを選定してあったり、アンダンテ・ラルゴのスルーホールスパイクを採用してあったりと、こういう部分は良いスピーカーをつくり上げるために妥協しない姿勢を感じます。
マルチアンプ駆動前提だったり、価格も要問合せなど、とても手の届く品ではなさそうですが、こういう憧れの銘機と呼べるようなモデルが国産スピーカーに存在するのは大事なことだなと思います。