ECLIPSEからワイヤレススピーカー「TD-M1」が来年2月に発売予定だそうで。
このところ、LINNのEXAKTやDYNAUDIOのXEO、KEFのX300Aなど、アンプだけでなくUSB-DACやワイヤレス伝送をスピーカー内に持つモデルが続々登場していますが、その路線です。
発表会があるという予告があったので、もう少し違う製品を予想していたんですけどね。
形式としてはOlasonicの卵型スピーカーの高級版と言ってしまうとかなり語弊があるでしょうか。
24bit/192kHz対応のDACを搭載しつつ、ワイヤレスはAirPlayに対応したモデルです。
DACがオーバーサンプリングフィルタ無しのNOS-DACというのはECLIPSEらしい尖り具合です。
ハイレゾ対応のNOS-DACというのは市販製品では少なくて、Pro-JectやHifiManが作っていたくらいではなかったかと。
オーバーサンプリング自体が有用な要素だけでないのは分かりますが、LPFは必要そうな気もするのですけどね。
詳しい仕様は分かりませんが、アンプ部がクラスDなのでこちらのLPFで取り除かれるという面もあるのかな?
なお、「オーバーサンプリングフィルターレスModeを標準搭載」となっていますので、通常のオーバーサンプリング有りにも切り替え可能かもしれません。
アンプやDACはTIMEDOMAINと同じようにスピーカーの足の部分に収められています。
クラスD採用でコンパクトになってるのでしょうけど、当然ながら電源部はACアダプタ(20V)ですし、価格を考えたらもう少し余裕を持った筐体に収納しても良かったような…。
ワイヤレススピーカーのメリットでもあるシンプルな配線についても、ACアダプターや左右のスピーカー間の配線、場合によってはこれにUSBケーブルやアナログケーブルなどが繋がると結局配線だらけになっちゃうような気もします。
今回、サブウーファーのラインナップも拡充されたようですが、いくら低域のみとはいえ、それではタイムドメイン理論から外れてしまうような気もします。
私自身もTIMEDOMAIN miniを愛用していたこともありますからその良さは重々承知しているつもりですが、どうもそれに縛られすぎているような雰囲気を感じるのは少し残念なところです。
また、最近のオーディオ製品発表でスタジオエンジニアさんやミュージシャンの方々が引き合いに出されることが多くなったような印象なんですけど、モニタースピーカーが欲しいならともかく、ホームオーディオはまたちょっと違う要素が多い気がするんですよね。
販売戦略上やりやすいのかもしれませんが、場合によっては本来の良さが曲解されてしまう懸念もありそうだな、と思ってみたりします。