EFFECT AUDIOのイヤフォン用ケーブル「Ares S」を入手しました。
初のConX対応ケーブルということになります。
初期状態は2pinですが、Basic Kitも入手したのでMMCXにも交換可能です。
ケーブル自体は24AWGの4芯で純銅リッツ線、被膜がEA Ultra Flexiという形でVOGUEシリーズ等に近い構成です。
太さはAres IIと変わらないはずですが被膜がやや柔らかめなので取り回しは良くなっていますし、分岐部もちょっと立派になっています。
DAP側はTermXではなく固定の4.4mmでロジウムメッキ真鍮プラグですけど、多少接触不良が起きやすい感じです。
4.4mmは微妙に形状が異なったりして互換が悪かったりするようですが、複数のDAPでも似た感じなのでこのプラグor個体差かも。
ひとまずこのままにしておきますが将来的にはTermXやOEAudioなどに交換しても良いかも。
まずは初代Maverickでチェックしていきます。
音は意外と銀メッキ的な音で中高域がサラサラしている印象を受けます。
雰囲気としてはプラグのロジウムメッキの音色が出ているのかな?
EFFECT AUDIOらしいダイレクト感のある音ではありますが、以前のAresの持つ、ちょっと柔らかさも兼ね備えたサウンドとは異なり、ストレートに音源の特色を出す傾向に微妙に変わっています。
バランス的にはやや上寄りな弱ドンシャリ系で、ベリリウムやチタンといった金属ハウジング系っぽい音が初代Maverickから出るようなイメージを受けました。
ただエージング進むと透明感がかなり上がって残響成分などがしっかり聞き取れるようになってきます。
いわゆる聴感上のS/Nが良い感覚です。
音色としてはそこまで最初とは印象が変わらず、ハイハットはやや金属的で、たしかにそれが正しいのだけどちょっとだけ脚色っぽさはありそうです。
低音はそこまで深くないのはAresクラスだと順当なところなのでしょう。
クラシックだと意外と空間再現は弱めで楽器の音を鮮明にしてくる感じです。
ConXは端子を自由に変えられて便利だなぁと思う反面、実際に使ってみるとやはり接点が増えた感触は多少なりともありそうです。
思い込みも入っているかもしれませんが、鮮度感を保持しようとした味付けが少し感じ取れるような気もします。
ただケーブル自体は被膜が柔らかくなったことで取り回しはARES II+と比べたら雲泥の差で良好になっていて、トータルでの実用性の高さからすれば大幅な改善だと思います。
取り回しが極端に悪い太めのAres II+とも比較してみました。
こちらは空気感部分の細部表現が多彩でボーカルもさらに妖艶さがあります。
ただセパレーションの良さは4.4mmな分、Ares Sが優位です。
Ares Sのほうも細部はしっかり出ているのですが、やはりなんとなくベールが一枚ある感じはちょっと感じて、どこかで接触抵抗が高いような感じを受けてしまいます。
もしかするとConXよりも4.4mmプラグ側なのかなぁという気も少ししていますが。
そこでイヤホンを変更し、HIFIMAN RE2000 SilverでAres Sを使ってみると、こちらは透明感と見通しの良さが抜群です。
ついでにいうとイヤーピースもそれに合わせて再チョイスし、SpinFit OMNIにするとさらにベストでした。
それまでのSedna ORIGINだと少しだけ軸が長過ぎて空間が広くなり過ぎて中抜け傾向になる音源があるのですが、装着感だけならSedna ORIGINがいちばん良いのでそこは少し残念ですけどね。
ちょっと話が逸れましたが、RE2000 SilverにAres Sという組み合わせは多少強引なところもありますが、鮮度優先で鮮烈なサウンドと対峙するような形にまとまったように思います。
多ドラやBA系よりもシンプルなDDのほうが合うのかもしれないですね。
ちなみに初代MaverickはGrandiosoにしました。
こちらのほうが少しだけ音が柔らかめですが、ニュートラルで強調感のない自然な出音になってくれます。
価格的にもGrandiosoとは近いと思いますが、個人的にはどちらかというとGrandiosoのほうがオススメかな。
意外とVirtuosoが好みですし、VOGUEシリーズが音や取り回しの面で好みなのかもしれません。
さすがにもうケーブルがいっぱいになっていたのでぼちぼち落ち着かせようと思いますが、ConXがあるのでそこはもうちょっとだけ遊んでみようかなと思っている感じです。
その後は自身でのプラグ交換もちょっとずつやっていこうかなと思っています。