MacBSの日常生活的日記

EMI MeterとGreenwave Dirty Electricity Filterを試す

以前から気になっていたEMI Meterを導入してみました。

電源に含まれる高周波ノイズを数値と内蔵スピーカーからの音で示すもので、有名なのは某メーカーのデモに良く使われていたMAINS NOISE ANALYSERでしょう。
アレは計測している周波数帯域がいまいち不明瞭だったり、数値が相対的なもので分かりづらい気もしていましたし、そもそも結構高額なものなので、ちょっと気軽に測ってみたいというニーズには向かなかったですが。

今回のは中華製で、数値の信ぴょう性はあまり過大に評価はできませんけれど、10kHz〜10MHzくらいを計測してくれるそうです。
数値は測定範囲内のピークとなる周波数の電圧を示すらしく、音はノイズをなんらかの方法で可聴帯に変調したものだと思われます。
まずはざっくりその辺のコンセントで測ってみました。

パソコン周辺がやっぱり高く、1200mV近辺という数値を示します。
廊下やキッチンなども高めで、そちらも似たような値でした。
オーディオ系統はさすがに少し低めではありますが、それでも300mVくらいを示していました。

あとは原因究明をしてみようと色々試してみましたが、疑っていたものはわりとことごとくハズレ(つまりノイズをそんなに出していない)なことも分かりました。
最初に疑ったのはエアコン、LED照明、Mac、冷蔵庫、洗濯機、ガス湯沸かし器の凍結防止用のオートヒーター、それにスマホ等の充電器の類いですけど、これらを切ってもさほど大きな変化はありません。
エアコンが多少悪化する程度でしょうか。

逆に削減のための対策として、アースもほとんど影響ありません。
Noise Harvesterやquiet lineといったオーディオ系グッズなども場所によっては50〜150mVくらいは下がりますけど、思ったほどは効いてくれません。
ただ場所でずいぶん効き具合が違うので、色々試した結果、quiet lineは廊下に、Noise Harvesterはエアコン近辺に配置することにしました。
ノイズフィルタ系ではサンリッツが多少効いてくれて、わりとノイズを出しがちなのに気づいたWDの外付けHDDのACアダプタをこれに通して、100mVくらい下がりました。
ちなみにサンリッツの場合はフィルタを通した場合だけ効果があって、ただコンセントに挿しただけの並列設置では全く変化ありませんでした。

いちばん効果があったのはAMETEKの電源コンディショナー「POWERVAR ABC500-11MED」でした。
アイソレーショントランスとサージアレスタとノイズフィルタを組み合わせたものですが、これを通した状態ではEMI Meterの数値は60mV程度まで大きく下がりました。

さらに対策しようと追加したのが「Greenwave Dirty Electricity Filter」です。

EMI Meterの数値を下げるにはとても効果的と知ってはいましたが、予想以上に下がります。
パソコン系の大本になるタップにGreenwaveを装着しましたが、1000mVを切れなかったパソコン周りも160〜180mV近辺まで下がりましたし、オーディオ系統はPOWERVARを経由せずとも60mV近辺になりました。
POWERVAR経由にいたっては12mVと、かなりの効果です。

数値的にはもうこれで十分ですから、ここからは実際の出音でオーディオ機器の接続を探っていきます。
ひとまずPOWERVARにサブシステムのSansui AU-D607FとDENON DCD-1550ARをつないでみました。
少し低域は弱まる印象がありますが、歪みが少ない印象になって上品になります。
次に微小なハムノイズが出音に混じっていたREVOXもPOWERVAR経由にしてみると、こちらも少し細身にはなりますが透明感は高まってギスギスした風合いが消えました。

さらに調子に乗ってDP-77などのデジタル系、プリアンプなども試してみましたが、やや整理された感と平面的になった印象が出てきます。
余韻はキレイになるような気もしますが、少し上品になりすぎた感もあります。
また、C-280Lのフォノイコではなぜか残留ノイズが増えたので、最終的にはサブシステムとREVOXのみPOWERVAR経由という形とし、それ以外はこれまでどおりとなりました。
Greenwaveの効果もあるでしょうし、この機会に電源周りを見直せたことで余分な電源ノイズからの隔離できたおかげか、全体的に澄んだ音にはつながってくれているようです。

EMI MeterもGreenwaveも国内で気軽に入手しづらかったり、それなりのお値段だったりはしますが、闇雲にいろんなアクセサリに手を出すよりは良いかもしれません。
ただ数値が下がることと音質面での評価は必ずしも直結しない部分もあるように感じられますので、出音側のノイズ計測や聴感での評価が大切な気はしています。

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