オヤイデ電気さんにOCB-1 SXと共にDSD対応ポータブルミュージックプレーヤー「FiiO X5」もお借りしました。
先日も書きましたが、今回は私からメールで無理なお願いをして無償で貸し出していただいています。
なお往復送料をご負担いただいておりますが、レビューに際しての報酬や指示は一切いただいておりません。
FiiO X5は海外でも販売されていて、今回のはオヤイデさんが発売しているJAPANESE EDITIONとなります。
違いは初期のiPodへの郷愁すら感じるスクロールホイールがサンフラワーモチーフ(ヒマワリの花の真ん中の種がある部分みたいな柄)になっている点だそうです。
本体には内蔵メモリはなく、本体下側にmicroSDHCスロットが2つ用意されていますので、ここにFAT32でフォーマットされて楽曲をコピーしたmicroSDHC/microSDXCを入れる形です。
なお、1スロットあたり最大128GBまでOKですから、最大なら256GBの容量を確保可能です。
私は手持ちのと今回のために調達してきた16GBを2枚入れたので、32GBですけれど。
またカード速度としてはClass 6以上のスピードが推奨されています。
このスロット、デジカメなどでも良くあるゴムカバーになっていて、正直言ってかなり開けづらいです。
X5をパソコンにUSB接続してストレージにすることも可能(設定でUSB-DACにもなる)なので、大容量のカードを入れてしまえばそう頻繁に抜き差しすることもないのでしょうけど、せっかくの2スロットですから片方はディスク気分で随時入れ替えなんて使い方もありそうです。
なお、カード内容の更新については、私は設定画面からの手動更新にしてありますが、これだと良くあるメモリカードタイプのプレーヤーみたいに起動時に待たされるなんてこともありません。
もちろん自動更新への切り替えも可能です。
シリコンケースも別途付属して、これを装着してしまえばカードスロットは露出しませんから、やっぱり気軽に交換は厳しそうですけどね。
またこのシリコンケースがちょっと無骨な感じで、なによりホコリが付きやすくて目立ちます。
モニター用だったので最初からすでにホコリが付き気味だったというのもありますけど、ちょっと写真にすると汚れが目立ちすぎるので割愛しました。
なお、ボリュームや電源スイッチ、ホイール四隅のボタンはケースでカバーされても操作格納ですし、ヘッドフォン端子やmicroUSB端子、それにスクロールホイールは露出してます。
ただ、さきほどのカードスロットやリセットボタンは完全に塞がっていますし、ライン出力と同軸デジタル出力も開閉可能なキャップみたいな感じになってるんですよね。
それなりに高価なプレーヤーですから保護目的には良いのですけど、使い方によってはシリコンケースが邪魔に感じるケースもあるかもしれません。
お借りした時点でファームウェアが最新のFW2.0になっていました。
このアップデートで以下の機能が強化されています。
1. DSDIFFとDSFの楽曲ファイルをサポート(PCM変換再生・24bit/88.2KHz)
2. USB OTGをサポート
3. APEファイルのHigh(24Bit/192KHz)に対応
4. HE-AACをサポート
X5のDACチップはPCM1792ですからDSD対応といっても再生のみとなります。
microSDの容量や電池消費を考えてもできればパソコン側であらかじめ変換しておいたほうが賢明でしょう。
ちなみにMacでのDSDからPCMへの変換は先日記事にしましたが、XLDのベータ版(現状は)を使うのをオススメします。
ということでPCMを中心にFLAC,ALACなどをパソコン側のカードリーダーでmicroSDHCにコピーしました。
実際にやってみるとやっぱりハイレゾはコピーに時間がかかるなぁという印象です。
カードリーダーやmicroSDHCの速度にもよるかと思いますが、24bit/96kHzのアルバムだとやはり数分単位となってしまいます。
容量も当然大きいわけで、16GBのカードで24bit/96kHzだと数枚しかアルバムが入らないという計算になりますから、本体購入時は大容量メディアも算段に入れておいたほうが良いでしょう。
ただそんな手間も最初だけで、あとは音楽をたっぷり楽しめます。
音質編はまた次回にするとして、全体的な印象としては操作も含めて、Classicになる前のiPodをFiiOが現代に蘇らせてみた、という印象をうけました。
イメージから受けるよりも情報量は多い方ではなく、全体的な音楽バランスで聴かせるタイプでしょうか。
次回はそんなサウンドの印象や手持ちのヘッドフォン、イヤフォンとの相性、イコライジング機能などについて紹介できればと思います。