FOSTEXから平面駆動型ヘッドフォン「TH500RP」が8月下旬に発売予定だそうで。
平面駆動というとSTAXみたいな静電型を思い起こしますが、このヘッドフォンは通常のアンプで駆動できるダイナミック型のRP振動板となっています。
RP振動板ですが、ここに載っている同社のマイクロフォンと同じ仕組み(というよりもヘッドフォンのほうが先っぽい)のようです。
要は振動板がジグザクに電流の向きが変わる線状のコイルになっていて、N極とS極が交互に配置されたマグネットの間にこのコイルが来ることで振動板が前後する、というものです。
ですから全面駆動ではなく、あくまでも平面駆動なわけですが、コーン状のユニットに比べれば分割振動は少なくなりそうに思えます。
この手のユニットは構造上、質量がどうしても大きくなりがちですが、その点ではRPはマイクでも採用された実績もあるし、ムービングコイルというのが良く考えてありますね。
私の世代だと、平面ユニットというとSONYやTechnics、Pioneerなどから出ていた平面スピーカーが思い出されます。
メーカーによって手法はちがっていますが、どちらかというと発泡素材でコーン紙を埋めたものが多くて、実際の音はイマイチというのが多かったような…。
当時、この手ので良い音で欲しかったなぁと思ったのはTechnicsのSB-M1くらいかな。
あとはオールリボンのアポジーなども素晴らしいサウンドでしたけど、超弩級アンプですら悲鳴をあげていたのを何度も見かけまして、店頭で実際に煙をあげていたこともありました。
今となってはそういう変わったスピーカーは減ってしまってちょっとさびしい気もしますが、まさに元気の良いヘッドフォンのほうでこういう珍種(失礼)が出てくるのは楽しくて良いなと素直に思います。