電源周りをちょっと弄ってみたくなり、いちばん根元部分となる壁コンセントをいろいろ物色してみました。
当初はCardas 4181USが気になっていたのですが、ACOUSTIC REVIVEさんの赤コンセントと同じ銀メッキ+ロジウムメッキということもあり、今回は違う路線にしてみることに。
輸入時の送料が結構お高め、というのもありましたけどね。
まず真っ先に候補に挙がったのはFURUTECHの最高峰、GTX-D NCFシリーズです。
以前、RTP-4 absoluteをお借りしてそのスゴさに驚いた経験もあり、NCFの効果もきっと高いのだろうなと。
ただそうなってくるとRTP-4 absoluteで使われている特注バージョンが気になってくるわけで、それだとやはり銀+ロジウムになってしまいます。
それが順当なグレードアップであることは間違いないのでしょうけれど、やっぱり今回はちょっと替えて違いを経験したい気持ちのほうが勝りました。
そんなこんなでチョイスしたのは同じフルテックでもちょい前のワングレード下、GTX-D(G)でした。
これもロジウムのがありますが、今回はあえて金メッキをチョイスです。
もちろん無メッキというチョイスも可能性としてはあったのですが、ジョデリカやPADなどはやっぱり高価でして…。
それにプラグに傷を付けず、しかもしっかり固定してくれる電極構造が決め手となりました。
この構造のおかげで接点部分には純銅が使えていますし、ステンレスの加圧バネでほどよい装着感です。
NCFほどではないかもしれませんが、ナイロン+グラスファイバー樹脂やポリカーボネートなどが使われていて振動やノイズへの配慮もされています。
早速、これまでのアコリバ赤コンを外し、交換です。
なお壁コンセントの交換には電気工事士の資格が必要になります。(お約束)
電極部にショート防止のカバーがあるんですが、これを付けるとACOUSTIC REVIVEのコンセントプレートに入らないため、これは取り付けずに装着しました。
また本来は左側をコールドにするのが本来のルールですが、脱落しづらいということで逆にするのを推奨していますので、あえてこれに従ってみました。
もちろん配線自体は本来の接続通りですから、右側がコールドになります。
極性や電圧などは検電ドライバー、テスターで念には念を入れて確認しました。
当初はプラグがずいぶん緩くなったなぁと感じましたが、しばらく装着していると固定されてくる感じです。
これまでが固すぎて、電源ケーブルのほうのブレードのメッキが剥がれてきてたのも交換した理由の一つですから、これは良い結果です。
まぁそれもプラグのメッキが薄いのでは?という疑惑が残りますけども…。
あえてどこのプラグかは触れずにおきますが、フルテックではありません。
第一印象は優しさが出たなぁという感じがしました。
ふわりとした音の空間が広がってキツさがありませんが、柔らかいというわけではなく、全体に穏やかさが宿った感覚です。
ピアニシモが明瞭なので音量を上げなくても解像度が確保されますし、音量を上げたりダイナミックレンジの広い曲ではその迫力もしっかり引き出してきます。
これまでもカチッとしてシャープネスは高かったのですが、透明感が向上してベールが一枚剥がれたようです。
これは壁コンセントを交換した効果ももちろんあると思いますが、ついでに内部配線を剥き直した効果も大きかったかもしれません。
音像に関してはむしろ締まっていて、ボーカルの口の大きさはむしろ小さく、像の揺らぎも減少しました。
穏やかながら実際の解像度や分解能も上がっていて、感覚的には16bitから24bitになったような感覚で音の粒立ちがより小さく洗練されたように感じます。
全体的な音の雰囲気は開放的で無理な背伸びが感じられず、素直なものです。
音の抜け、出方だけ聴くとスピードが上がっているのですが、「アクセサリでこれだけ変わります!」という頑張ってる感じがなく、力みのないものです。
振動が減ったように濁りも減少していて、実際、クリーン電源の数値でも僅かに歪みが減っていました。
もちろん工事前後でブレーカーを落としたりしていますから、他の影響による可能性のほうが高いかもしれませんが、感覚的にはまさに歪みが減ったんだろうなというインプレッションです。
一方でアコリバ赤コンのオーディオ的な輪郭の際立ちみたいなものもやはりまた違った魅力があるように思います。
こちらはこれを使って電源タップを自作してみるのも面白いのかも。
また、壁コンセントについてはあとひとつアイテムを追加して、やはり以前とは違う方向性にチャレンジしてみましたので、そちらはまた後日ご報告したいと思います。
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