FURUTECHのiHP-35Sを改造してXLR 4pinケーブルにしたものを入手してみました。
iHP-35SもいろいろありますがおそらくHD650用あたりをベースにしていると思われます。
それをヘッドホン側にNOBUNAGA LABSの3.5mmで換装し、アンプ側はノイトリック銀メッキのXLR 4pinにしてあります。
用途は当然ながらHIFIMAN ANANDAでして、動作確認用に入手したAmazonの中華系からの交換です。
iHP-35S自体はメインがα-OCC、シールドが銀メッキα-OFCで、プラグもXLRのほうは銀メッキですが、高域のキツさはないようです。
あまり欲張った感じがなく自然で、昔のSONYのOFCケーブルみたいな雰囲気を感じるのは見た目から来るものもあるかもしれません。
全体的にスッキリして見通しが良くなっていて、低域はダンピングファクターが良くなった感じがあります。
ボーカルが自然でやさしく聞き取りやすいので、ボリューム上げても耳に刺激が少なくて長時間のリスニングでも疲れにくいです。
ケーブルがシールドも含めて完全に左右に分かれているので少し広がりが出て空間描写も精度が上がったようです。
XLRプラグのほうは内部にアクセスできるので、絶縁を普通のビニールテープ巻きからチューコーフローに変更しておきました。
将来的なベタつき予防のためにもそのほうが良いですし、音も安定感がしっかりして左右のクロストークも減ったように感じられます。
チューコーフローに変更する前は以前のケーブルに比べて定位がやや不安定な場合もありましたが、変更後はすっかり解消しています。
ここで一旦、下のケーブルに戻して違いを確認してみると、まず低音が少ないなと感じます。
キツさは少なく残響成分が強めに感じられます。
ケーブル部分でセパレーションが若干悪化している可能性もありそうだなと内部を確認してみると、左右の合計4本のリッツ線が別途絶縁体を介することなく撚ってありました。
これだとアンプ側のプラグのすぐ先で左右分離ができてないわけで、せっかくバランス伝送にしても意味合いはだいぶ薄まりそうです。
もちろん、それが程よいクロストークになっていると言えるケースもあるのでしょうけれど。
再度FURUTECHに戻してみると、高域が明らかに伸びていて透明感があります。
ちなみにHIFIMAN EF400のNOS/OS設定はこのケーブルにしてからはNOSよりOSのほうが相性が良いようで、それはおそらく高域が伸びた影響なのでしょう。
セパレーションも明らかに良くて、そのぶん、装着位置で左右差が出たり臨場感の再現に差が出やすい傾向は確かにあります。
特にHIFIMAN EF400はボリュームに結構ギャングエラーがあるので、それにより敏感になるところもあります。
それはケーブルというよりヘッドホンやアンプの課題ですし、ひとまずroonやMacのシステムボリューム側で少しボリュームを絞りめにすることでギャングエラーを減らすようにしています。
もっと高級なケーブルは多数あるでしょうけども、素直な音傾向からしてもこれで十分満足できそうです。
HD800のほうもほぼ類似の中華を使ってあるので、それもいずれ見直そうかなと思っています。
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