壁コンセントを入れ替えたわけですが、これまではコンセントプレート無しで運用してきましたので、そこも試してみたいなと。
普通の世界ではコンセントプレートはただのカバーなわけですが、オカルトなオーディオの世界では音質チューニングアイテムとしていろんなタイプが出ています。
ただ、そんなオーディオ界でもコンセントプレートはない方が良いという意見も多く耳にします。
理由としては壁コンセントにネジ一本で留めるだけなわけで、せっかく壁コンセントで振動や電磁波を抑えようと工夫しているのにわざわざプレートでそれを増やしてるだけ、というわけです。
それでも実際に試さずに否定するのもアレですし…ということで、今回選んだのがジョデリカの「AI-20S」です。
ジョデリカについては無メッキの壁コンセントが有名で、このプレートも本来は自社向けの「専用品」という扱いになっています。
ただ、箱の裏側には汎用的に使えるようなことが書いてありますし、色々情報を集めた感じではFURUTECHやアメリカン電機系の壁コンセントなら問題なく使えてるようなので冒険してみることに。
ちなみに海外ではATL POWERとして出ていて、ココとジョデリカの関係はイマイチ良く分かっていません。
海外を見ると電源タップなどもあったりして面白そうなんですけどね。
プレートはアルミ合金製で、国内サイトにはジュラルミンという記載もありますが、雰囲気としてはほぼアルミという感じで鳴きもかなりあります。
付属のネジはジョデリカの壁コンセント用で、残念ながらこれではFURUTECHにはユルユルでした。
幸い、フルテックのほうのネジで無事に装着できました。
裏はザグリが入れてあって、それこそジョデリカではピッタリ来るのかもしれませんが、ACOUSTIC REVIVEのコンセントベースに4本のネジで留めてあるのもあり、どう考えても隙間が空く構造です。
ただ、一応ネジをしっかり留めれば鳴くことはなく、コンセントの頭より飛び出ることもないので、通電上の問題はありません。
さて、一発目の出音ですが、厚みや深みが出たなと感じます。
壁コン変更のみだと穏やかさが先行していましたが、プレートが付くと深みが増してシャープネスも上がったような印象です。
この手のプレートにありがちな、ややオーディオ的な色味が付いた印象もありますが、決して嫌味なものではありません。
中高域に華やかさが出て、壁コンセントに金メッキを選んだのに、それがロジウムになったような感覚すら受けます。
ジョデリカの壁コンセントは無メッキですから、それを多少補足するような演色傾向なのかなと思われます。
音場には広がりが出てセパレーションが向上したような印象もあるのは、高域の伸びが良くなったからでしょうか。
ただ耳につくものではなく、穏やかさの中に爽やかさが加わっています。
最初はこの音傾向の変化が目立ちましたが、徐々に馴染んでくると音数が増えてスピード感が上がっているなという良い印象が強くなってきました。
いろんなディスクや音源を聴いてみると、その派手さが出たりするケースも意外と音源の本質が聴こえてきている気もします。
最初に試聴するディスクはどうしてもオーディオ的なニュアンスを持たせた盤が多くなりがちで、そういったディスクでそれが目立つだけかもしれません。
もちろん、そうした音源も含め、どんなものでも耳につくところまで行かないバランス感覚は上手い仕上がりかと。
それでもまぁものは試しと、裏側にfo.Qを貼って制振してみるのも試してみました。
上下左右に貼った状態では全くの逆効果で、音が濁ってプレートを付ける意味がなくなってしまいます。
左右を残してみたりもしましたが、それなら悪くないものの、やはりこのプレートを活かすならそのままのほうが良さそうです。
結果的にコンセントプレートはその響きが音に乗ってくるという評判はある意味、正しいようです。
ただ、それも上手く活かせば音質コントロールもできるようで、重量級のものは個人的にはあまりオススメしませんが、今回のジョデリカは強度と重さのバランスも良く、(ジョデリカにしては)お値段もわりとお試ししやすいものなので、無メッキや金メッキをお使いの方や、さらに聴感上の情報量を増やしたいとお考えのオーディオマニアには良い選択肢かと思います。