ミックスウェーブ様から特別に、Locus DesignのUSBケーブル「Cynosure V2」をお借りしました。
このケーブル、40万円前後という価格もさることながら、この会社の社長がこのケーブルを作り終え、発送したと同時に亡くなってしまったという、価格以上のレジェンド品です。
ALO audioの社長とも親交が深かったらしく、クライオ処理などはそうした血統に引き継がれているらしいです。
後で音質について書いていきますが、音傾向はALO audioとは少し違っていて、よりクールで写実的な印象ですけどね。
ケーブルとしての構造はさきほど書いたクライオ処理を特徴としたもので、V2の前のCynosureの情報によると、導体はDCT-UP-OCCを編組し、シースにはテフロンチューブ、錫メッキされた銅でシールドされていて、どうやらデータラインと電源ラインの分離もやってるらしいです。
その太さはまるで蛇のようですが、そのせいでUSBソケットが隣通しで干渉しがちでして、4ソケットあるMac miniですけど、RUT-1とALO audio The Key、それにアコリバのUSBケーブルの3つを外して、その真ん中に挿す形でMac mini本体と繋げました。
気になるサウンドは厚みがあり、低域がしっかりしているもので、とにかく欠点らしきものが微塵もないものです。
しっとりしたところとドライな部分がうまく使い分けられていますし、なにより全くうるさいと感じない癖のないものです。
一番感じるのはUSBくささがなく、非常に良質な同軸デジタルケーブルみたいな感覚ですね。
さらに、高級ケーブル特有の「良さを押し付ける」印象もなく、とても素直に底上げされるから驚きです。
高域の透明感がただ単に透き通っているだけでなく、その感触まで感じるものです。
ピアノの響きも美しく広がりがあるもので、全体に余裕があり、堂々としていながら、落ち着いて謙虚と、褒め言葉が見当たらなくなりそうなくらいです。
静寂感を伴いつつ、情熱を感じる強さも持ち合わせていますし。
とにかく、どこかを抑えつけるのではなく、伸びやかに表現させているのが好印象だと感じます。
低域も含め、全域に誇張がないため、まさに実物大の迫力や臨場感を感じるケーブルです。
ここまで聴いていつもの環境に戻してみると、低域が相当に薄いなと感じますし、音像全体も平面的です。
それだけ気に入っても、さすがに40万円では…手も出ませんよねぇ。
ちなみに代理店さんには在庫が2本ほどあるらしいです…。
ともあれ、今後はこれが私の中でのUSBケーブルのリファレンス的存在になるでしょうし、時間が許す限り(といってもあと数日ですが)いろんな音楽を楽しませてもらおうと思います。
また、技術を引き継いでいるというALO audioのケーブルについてもUSBケーブルではありませんが、後日レビューさせていただきます。
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