電源タップの代わりにパワーディストリビューターが良さそうだと書いたばかりですが、ちょうど良いタイミングでオークションに出ていたLOG AUDIOのパワーディストリビューター「LD2000」を落札してみました。
前回の記事でも取り上げたSONYのSRP-D2000が製造完了になって、これのクローンとして出ている製品みたいです。
このログオーディオ自体、元ソニーの方が立ち上げた会社みたいですね。
また、フロントパネルにはMANUFACTURED by McAUDIの文字もあって、なんだかいろんなメーカーの複合で生まれてる感じなのも惹かれた理由の一つです。
お値段も格安だったわけですが、その代わりに動作保証はありませんでした。
まずはテスターで確認しながら動作を確認しましたが、幸い全く問題なく動作してくれました。
そうなれば、まずは接続前に内部を見てみようということに。
内部は思ったよりもスッキリしていて、やはりオーディオ機器というよりもプロ用音響機材といった趣きです。
電源タップの純度優先の方向性からすると全くベクトルが違いますね。
ソニーのはラインノイズフィルター内蔵と書かれていましたが、こちらにはノイズフィルターについての記載はなく、内部を見る限りでもそれらしいものはなさそうです。
その分、音が痩せることもない印象ですし、ゼロクロススイッチやサーキットブレーカーなど、安全性重視で安定して使えそうな感じがします。
ちなみにコンセントは背面に16個、正面に2個の合計18個もあります。
これらが3種類に分かれていて、A系統のソース系(9個)はパワーディストリビューターのターンオン時にディレイなしで、ターンオフ時は6秒ディレイでオフになります。
B系統のアンプ系(4個)はターンオン3秒、ターンオフ0秒のディレイで、ソース系の突入音が入らないように配慮されています。
また、さきほども書いたようにゼロクロススイッチがあるので、交流の0Vからの立ち上がりで電源が入るため、機材の負担が軽減できるようです。
この他、非連動がリアに3個、正面に2個(SONYは1個)用意されています。
コンセントの数は多すぎるくらい豊富なんですが、やはりちょっとコンセントの間隔が狭いので大きめの電源プラグだと干渉するケースがありました。
また、すべてアースのない2Pで、3Pでないのはやや設計が古い分、欠点といえるでしょうか。
うちの場合は壁コンセントにアースが来てないので、2Pで十分なんですけどね。
ということで、とりあえず手持ちの以下の機材を接続してみました。
[ ソース系 ]
・ONKYO P-308
・SONY CDP-557ESD
[ パワー系 ]
・LINN MAJIK-IL
・LINN LK140
[ 非連動 ]
・ATOLL DAC100
当初はJAVS X-DDC用のACアダプタも非連動に繋いでましたが、どうもノイズが回りこみそうな気がして、こちらはこれまで使っていた電源タップのほうに移動させました。
気になる極性合わせはLD2000では下部がCOLDになっていますが、最初は聴感で調整してみました。
しかしこれがなかなか迷いが多くて、結局は基本に戻ってまずは指示通りに合わせることに。
ほとんどはケーブルに指示があるんですが、P-308とzonotoneのケーブルが分からなくて、ここだけは耳で選びました。
変化の要素が多すぎて、まだ音を評価できるところまで落ち着いていませんけど、全体的には奥行方向の情報量が増えて、高域の刺激が少なくなったような気がします。
大雑把に言うと、極性が間違っていると高域がカサつく印象なので、そこで基本に戻ったのが功を奏した部分も大きいのかもしれません。
音への影響としてはやはりオーディオ用電源タップとは違うので、音質そのものへの貢献度は薄めな気もします。
今回は送料を入れても家庭用電源タップくらいのお値段だったので文句なしですけど、音質向上を目指して導入するのはコストパフォーマンスがやや良くないかも。
今回の導入で、インレットタイプのノイズフィルターが余っていますし、直生えの電源ケーブルを改造してみたりするのも面白いですが、それはまた別にオーディオっぽい感じの電源タップを自作してみて共用したほうが自作過程を楽しめそうですね。