MacBSの日常生活的日記

LXA-OT1 オペアンプ交換 LM4562NA編

stereo 1月号の付録アンプ「LXA-OT1」のオペアンプは先日もMUSES8820に交換したばかりですが、やはり我慢できず、第2弾でナショナルセミコンダクタのLM4562NAに交換してみました。

このオペアンプは2006年発売だそうで、当時もTHD+Nが0.00003%という低歪みで話題になったそうです。
MUSES8820のTHDが0.001%ですから、スペックうんぬんだけでは決まらないとはいうものの、すごいスペックだと思います。

さて早速、音出ししてみると、MUSES8820とはずいぶん違います。
ウォームトーンで、傾向としてはデフォルトのNJM4558に近いですが、より上品な感じがします。
そういうわけで、MUSES8820の時に気になった、デジタルアンプっぽさは皆無に近いです。

最初は音がやや大人しい感じがしましたが、聴きこんでいくうちに、下の音が緩やかに、でも確実にぐっと伸びていることに気づきます。
iBasso D2+Hj Boa経由のiTunes/ALACで聴いてみると、iMacのみと比べて高域に透明感が出てきます。
ピアノの鍵盤の音とか部屋の残響など、楽曲中の間接音が非常に豊富に出てきて、オリジナルのままのLXA-OT1からの進化を確実に感じられます。
このあたりはやはり、オペアンプの歪みの少なさから生まれたものと思われます。

さらに音源をSONYのCDプレーヤー「CDP-557ESD」にしてみると、高域にシャリつきがあるものの、音のパワー感と低域の伸びが全く違います。
CDプレーヤーやUSB-DACのクセもしっかり聴き取れますし、そうした意味でも素性の良さが感じられますね。

プリ段というのは、ともすると軽視されがちですが、電圧増幅段としてもインピーダンスマッチングの点でも実は非常に重要かと。
若い頃はパワーアンプ直結で純度が高まる、なんて思ってましたけどね。
そういう意味でLXA-OT1のプリ段にあたるオペアンプ周辺の回路は一見無駄に感じますが、きちんとその役割を果たしているのだと感じます。
また、LUXMANらしく、回路設計だけで終わらず、音のコントロールも含めたチューニングがコスト内でしっかりされているのもわかりました。

オペアンプの購入・交換はちょっと敷居が高いところもありますが、このアンプの醍醐味はケース作りなど、ちょっとした改造を楽しめる部分でもあるかと。
ハンダごてを使う改造よりは敷居が低いかと思いますし、ぜひトライされてみてはいかがでしょうか。
ただし、オペアンプの足や向き、電源を抜いておくことや静電気対策などにはくれぐれもご注意くださいね。

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