これまでもいろいろ出てきたStereo誌とLUXMANのコラボですが、9/19にムック「電波を受信せよ! 真空管FMチューナー」として真空管FMチューナー 「LXV-OT8」が登場するんだそうで。
私が購入したのは最初の2つだけだったと思いますが、その後はムックになって筐体も豪華になり、今回もお値段は15,000円(税抜)とチューナーが買えそうなお値段に…。
いや、これもれっきとしたFM専用チューナーなんでしょうけども。
真空管は12AU7を使ってありますが、これはあくまでもバッファとしてで、真空管ハーモナイザー「LXV-OT6」と似たような構成かと思われます。
ただしあちらは電源部も装備していたのですけども、今回のチューナーはACアダプタ(12V1A)での駆動です。
FMチューナー分のコストを捻出したとも言えますが、肝心のFM部が基板に見当たらないんですよねぇ…。
おそらく裏面に実装されているのだと思いますけど、ラジオ用IC一発なのが見えないようにという配慮なんでしょうか。
ICだからダメというわけではなく、いまさらバリコンで作れるわけもないですし、DSPというのも違うでしょうから、堂々と載せれば良いと思うのですけどね。
ダイヤルで選局するようにしてるのはこだわりなのでしょうけれども、こちらもポテンショメータを使ってあり、昔のチューナーのようにグルグル回して…という操作ではありません。
まぁラジカセやポータブルラジオでは普通なんですが、周波数の表示も連動するようになってるから分かりやすいわけで、今回みたいに「ただのボリューム」という体ではかなり見づらそう…。
さらにワイドFM対応(?)で、周波数帯が切り替わりますからなおさらです。
ちなみにNORMALでは76〜90MHz、WIDEにすると87〜108MHzとなり、これって日本と海外のFM周波数帯を切り替えてるだけのような…。
つまり使っているチップのモードを切り替えているということなのでしょうね。
ただ、インジケーターランプは充実していて、チューニング表示、ステレオ受信表示、ワイドFMモード時の点灯とそこは充実しています。
真空管のイメージに合わせてデジタルっぽさを極力排した結果がこういうスタイルになったのでしょう。
もろもろ残念そうなポイントが正直多いのですけど、いちばん決定的だったのはアンテナ端子が「F型」ではなく、なぜかの3.5mmミニプラグというところでしょう。
アンテナ線を付属させる必要があったためにそうなったのでしょうけど、フィーダーということは300Ωなのかなぁ。
ぶっちゃけメインのはずのFMチューナー部分がオマケのような設計に感じてしまいます。
いやまぁムックの付録ということ自体が「オマケ」なんだと言われたらそれまでなんですけどね。
真空管で検波しろとまでは言わないまでも「電波を受信せよ!」とタイトルに付けるなら、さすがにもうちょっと違う構成があったのかなぁという気がします。
そうでないと「FMラジオは所詮この程度の音か。これならradiko.jpのほうが良いな」なんて風に思われてしまいそうで、ちょっと勿体ないようにも思えてしまいます。
実際にはその期待を良い意味で裏切る仕上がりになっていることを願いますけどね。