Mark Levinsonのレコードプレーヤー「No.515」、夏に発売予定となっていましたが、ちょっと遅れたものの、秋に発売が決まったようで。
以前の段階ではVPI Industriesとの協業や3Dプリンタを使ったトーンアームなどが特徴として挙がっていた程度でしたが、さすがに発売前ですから、姿もしっかり決まってきました。
その前にお値段も決まって、税抜で100万円とのこと。
奇しくもTechnicsがSP-10Rを来年夏の発売を目標にすると発表しましたが、おそらくそれと価格帯が近いのではないかと勝手に推測してます。
今回見て以前より好印象だったのは、モーターと電源部は別筐体になっている点です。
パット見は一体型、ちょっと良く見てもフロートしてある程度に見えるんですけど、高めの脚で下に潜り込ませている感じなんですね。
モーター独立型は振動がプラッターやトーンアームに伝わりづらく憧れるんですが、普通はプレーヤーとは別に横のスペースが必要になりがちなんですが、そこを上手く解決してある形です。
ただ、この置き方だと結局はプレーヤーの脚経由で伝わってしまいやすそうですが、そこは長めのベルトにするなりして距離を取ることも出来るんじゃないかと推測してます。
またベルトが3本付属するというので、てっきりその長さ違いかと思いきや、プラッターを3本のベルトで駆動するんですね。
アルミ製のプラッターは9kgあるそうですし、力を分散させるためでしょうか。
メーカーは推奨しないかもしれませんが、ベルトの数をユーザーが調整する、なんてこともできるかも…。
なおモーターはACシンクロナスモーターですが、50/60Hz、33.3/45rpmに対応してるので、電源部はそれなりに凝った作りになっていそうです。
トーンアームは今風の樹脂製ストレートアームですが、リード線を独立して通してるのは面白い考え方ですね。
むしろアースといっしょに通したほうがノイズが減るとか、それぞれで主張があるようですけど、セパレーションは向上するでしょうね。
また、トーンアームケーブルを使う形ではなく、プレーヤー背面にRCA端子が用意されているのもちょっと珍しいところかと。
一部ではバランス伝送を推してたりしますが、このほうが安定した伝送ができるとの判断でしょうか。
なお、カートリッジは付属しないことになったようです。
あとはちょっと高めの脚がアルミとデルリン(デュポン製のエンジニアリングプラスチック)、ポリマー材で構成されたものになっていたり、同社のボリュームノブに似せたステンレス製のスタビライザーが付属したりと、最終的にマークレビンソンらしいプレーヤーに仕上がってる印象です。
またシャシーは12.5mm厚のアルミプレートを同じく12.5mm厚のMDFで上下から挟み込んだ構造となっていて、重量は約25.8kgにもなります。
反面、ダストカバーはほぼ考慮されてない作りですし、やはり初号機という実績のなさは不安材料ではありますが、他社も刺激を受けそうなレコードプレーヤーになりそうな予感がします。
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