マイクロ精機のターンテーブル「BL-91」を先日導入しましたが、付属していたトーンアームの不具合もあり、返品となりました。
そこで代替機として導入したのが「BL-99V」です。
BL-91自体は非常に状態が良くて未練があったのですが、BL-99Vならそれより少し新しい(といっても1983年)ですし、なによりこの箱が付いているのが決め手となりました。
RP-99Vという型番シールと電源ケーブル、チューブ以外に何もない、ただの箱ですが、これがバキュームポンプです。
ターンテーブルが2枚重ね合わせになっていて、ここから空気を抜くことでレコード盤を吸い付けるものです。
その構造の影響でプラッターの裏側が中空になってないのがちょっと珍しいですね。
バキューム自体の効果は絶大で、レコード盤がほぼ平坦になってトーンアームがほとんど上下動しないのはスゴいです。
音にも当然ながら大きな影響があるようで、とても安定感があり、なぜかスクラッチノイズも減ったように感じます。
ポンプユニットは多少ブーンという音が出ますので、最初はプレーヤーの左側に設置しましたが、その後、下に移動させ、さらに制振シートを敷いておきました。
トーンアームは今回、SAECのWE-407/23が装着されています。
BL-99VはSAECのWE-407TMが付属したモデルがありましたが、これは後付なのでしょう。
WE-407/TMとWE-407/23では有効長やオーバーハングが微妙に異なります。
今回はアース不良などの問題もなく、ターンテーブルも含めて快調に動作してくれています。
SAECのアームもダブルナイフエッジで扱いが難しいとされていますけど、AC-3000MCよりはだいぶ使いやすいように個人的には感じました。
そもそも昔、サエクのアームを使ってたことがあるから、そう感じるのかもしれませんが。
あいにくまだプリアンプが修理から戻ってきてませんので、MMカートリッジでの仮環境ですけど、バキュームの影響もあるのか、安定感があり、年代にしては現代的な雰囲気を感じるものです。
BL-91のほうが低域は力強さがあったような気はしますが、BL-99Vは透明感のあるサウンドだと思います。
インシュレーターがかなりフローティングされたものになっているのも関係しているのかもしれません。
なお、このインシュレーターは天板上にあるプラカバーを外して、高さ調整スクリューで高さ調整可能で、水平を出すのに便利です。
頭では分かっているつもりでも、プレーヤーでこれだけ音に変化があるというのは想像以上でした。
あとはプリアンプが戻ってくるのが楽しみです。
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