先日の出張でマイクロメガのプリメインアンプ「MINIUM AMP2」を見つけたので、ゲットしてきました。
あまり詳しい情報がないのですが、1996〜1998年あたりにMICROMEGAがMINIUMブランドで出していたものかと。
40Wx2というコンパクトなものですが、なんとなく惹かれるものがあったんですよね。
マイクロメガ自体はかろうじて知っていましたが、フランスのメーカーでMark Levinsonなどでエンジニアをしていた方が立ち上げたんだとか。
ARCAMとかにも似ていますが、パネルの作りなどはマークレビンソンに似たところもある気がします。
当然中古なわけですが、動作のほうは一点を除けば問題ありません。
一つだけ、ボリュームがちょっと難有りのようです。
といっても電子制御系のボリューム構造なので、ガリオームではないんですよね。
ボリュームを下げる時に早く回すと何故かボリュームが上がってしまう時があるという…。
開腹して調べようかと思ったのですが、ネジがトルクスネジで、さらにトルクスドライバーも買ってきたんですが、それでも天板が開かないんですよねぇ。
構造がイマイチわからないのですが、そもそも開けたとしても治せるかどうかわかりませんし、ボリュームのクリックをしっかり確認しながら回せば問題ないので、当面はこのままいこうかと。
ボリューム以上に中身を見たかったというもあるのですが、おそらくここの写真そのものだと思われます。
Rコアの電源トランスがポツッと右側にあるあたり、海外製らしい作りですし、イギリスのアンプ以上にラテンのいい加減さがありますね。
なお、現行のIA-60もかなり似た感じで、10年以上経ってもあんまり変わらないところもフランスっぽい気がします。
さて、こんなところでLXA-OT1を置き換えて音出ししてみると、かなり好みの音です。
一見地味な音なのですが、余計な響きがなく、定位が非常にしっかりした端正なものです。
一聴で興奮するようなものではなく、心が落ち着く音なんですよね。
誇張する部分がないので、迫力を求めると違うと感じるでしょうけれど、DALIのRoyal Menuet IIとの相性はかなり良さそうです。
海外製ということもあって、やっぱりこれまで使ってきた国産のアンプとはずいぶん目指す方向性が違います。
ortofonのアンプは以前から使っていますが、それともちょっと違って、以前ショップで聴いたPRIMAREやジェフローランド、GOLDMUND(の廉価モデル)あたりに似ている気がします。
手嶌葵さんとか、そんな感じの女性ボーカルが得意な感じですね。
定位が非常にしっかりしていてボーカルの音像もきっちり出ますし、音がスピーカーの前ではなく、奥の空間に広がる感じなので、音楽に自然と引き込まれていきます。
もちろん、他のジャンルも音楽を楽しませてくれるのは同様で、クラシックもジャズも全然大丈夫です。
あと、ごく普通の(やや録音が難アリの)J-Popもそれなりに楽しく聴けるというのがうれしいです。
音源の粗を探すのではなく良さを活かしてくれるのが良いのでしょうね。
秀逸な特性とかとは無縁なあたりはLXA-OT1に通じるものがあるのかもしれませんが、私にとっては音楽を楽しめるというのが最重要で、その点ではかなりの高得点です。
ちなみに使い勝手の部分はかなり電子化されていますが、デジタルアンプではありません。
増幅素子はIA-60ではナショナルセミコンダクタのLM3886Tを使ってるようですが、こちらは出力が多少小さいので、PhilipsのパワーICを使ってるかもしれません。
(5/15 0:00追記)
どうやらTDA7294を使っているようです。
フランス製ということで、どことなく以前乗っていたプジョー206に通じるものを感じているのかも。
ド迫力で押すところは全くなく、控えめなようで、出るところは出て楽しませてくれるんですよね。
低域も一聴すると不足してるように感じますが、最低域はLXA-OT1とは比べ物にならないくらい伸びていて、これまで聴こえてこなかった音がたくさんあふれてくる感じで、以前からの音源を手当たり次第、聴き返している感じです。
ここまで褒めちぎってますが、なにしろラテンなじゃじゃ馬な部分も併せ持ってるのは間違いありません。
安定性では国産の製品の足下にも及ばないと思いますが、個人的にはこういう楽しい製品に出会えてラッキーでした。
現行機はちょっと高くて買えませんけどね。
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