MacBSの日常生活的日記

Olasonic NANO-UA1 レビュー 到着編

Olasonicさんの一週間限定でお借りしたUSB-DAC付きアンプ「NANO-UA1」の試作機がやって来ました。

NANOCOMPOシリーズの第一弾ということでOlasonicさん独自の技術を新たな展開で見せてくれる一台になっています。
毎度書いていますが、発売前に試作機を使わせていただく貴重な機会はいただいていますが、謝礼等はないですし、できるだけ公正に(むしろシビアに!?)レビューさせてもらえればと思います。

今回は使い勝手や動作環境など、音質以外の部分からレビューしてみます。
NANOCOMPOのコンセプトどおり、まさにCDサイズでして、うちにある機材だとBUFFALOのTV録画向けHDDと似たサイズですから、PC周りに周辺機器といっしょにすんなり置ける大きさだと思います。

それだけに背面はちょっと混雑気味で、USB入力、光・同軸デジタル入力はごく普通に使いやすいものですが、アナログ入力はステレオミニジャック、スピーカー端子もかなり小さめのものになっています。

特にスピーカー端子はやはりかなり小さい印象で、先日導入したばかりの6mm径のケーブルはもちろん無理ですし、バイワイヤリングなどはちょっと厳しいですし、Yラグでもショートに気をつける必要がありそうです。
先日の訪問時にはバナナプラグ推奨とのことでしたが、まだまだ一般的には端末処理してないスピーカーケーブルを使うケースも多いでしょうから、ほんとはもう少し大きいと良いのですけど…。
また、スピーカー端子間の間隔も狭いためか、ケーブルを挿す穴の向きがRは+/-とも縦ですが、L側は外向きに少し斜めになっています。
試作機だからということも考えられますが、もう少しガッチリしたものであってほしいなぁというのが正直なところです。

電源に関してはOlasonicさんお得意のSCDSとデジタルアンプを活かすべく、ACアダプタを用いて本体をコンパクトにしています。
ACアダプタは16V1.5Aと、デジタルアンプとしても電圧もそこそこ高めですし、コンパクトなわりに供給電流もわりと大きめのものです。
先日の訪問時にも話が出ましたが、電源品質をむやみに高品位にするというよりも、SCDSを生かした擬似バッテリー駆動で、電源が音質に与える影響を低減させるという考え方で作られているようです。

ただ、今後、CDトランスポートなどがシリーズ化してきて、それらをまとめて導入するとなるとちょっとACアダプタが多くなるなぁというのは感じています。
メガネケーブルを介してコンセントに挿すタイプですから、PC周辺機器と同じ感覚で考えれば邪魔でもないかもしれませんが、将来的に同サイズのパワーサプライモジュールみたいなものも出てきたら面白いかも。

また先日の訪問レビューの際にもチラッと書きましたが、やっぱりボリューム位置はちょっと見づらい感じです。
手元に置く機器なら小さな指標でも分かりますけど、リモコンで離れて操作するとなるとウッカリ大音量なんてこともありそうです。
この機種の特徴の一つでもあるリモコンでのボリューム操作と併用できる「ハイブリッドボリューム」があるからというのもあるのでしょうが、できればボリューム周囲にライトで指標表示するようなギミックがあったらベストだったかもしれません。

接続はX-DDCからの光デジタル入力とMac miniからのUSB接続を試しましたが、ドライバインストール不要で使えるのは気楽で良い感じです。
ただ、Macの定番プレーヤーソフト「Audirvana Plus」を試しましたが、残念ながらInteger Modeに対応していませんでした。
上のスクリーンショットのようにチェックはできるのですが、この状態だと0:00のまま、再生されないようです。
なお、Direct Mode自体は問題なく再生可能でした。
こればっかりはドライバとAudirvana Plusとの相性もあるでしょうが、もし可能なら対応できると良いなぁ。

(3/12 20:30追記)
その後、調べてみたところ、Audirvana Plusの設定に「Volume control type」という項目があるのですが、ここを「Software only」にしたら、Integer Modeでも再生できました。
逆に「DAC Only」や「DAC if available, else software」だと、上記の再生されない症状が発生します。
通常のInteger Mode対応機器だと当然ながら「DAC Only」でも再生可能なので、もしかするとデバイスとしてのデジタルボリュームの処理に相性問題があるのかな?
この件はOlasonicさんにご報告済みですので、発売までに解消しているかもしれません。

また細かなことですが、NANO-UA1で入力をUSBからOPTやCOAXなどに切り替えると、Mac上の音声出力デバイス(Olasonic USB DAC)は消えるようです。
USB以外のモードでは余計なUSB機能をシャットダウンしているのだと思いますが、うっかり再生中に入力切り替えしちゃうとパソコン側での再生が途切れる形になるかと。
どちらも良し悪しですけど、USB接続中で電源が入ってる間は出力デバイスは生きてたほうがうれしいかな。

あえて細かい部分も指摘してみましたが、サイズの制約の中で高品位な仕上がりになってると思います。
今回の個体はあくまでも試作機ですし、製品版で改良される部分もあるでしょう。
個人的にはできればAudirvana PlusのInteger Modeへの完全対応を望みたいところですけどね。

次回は、いつも聴いている楽曲での感想やヘッドフォンアンプなど、音質面のレビューを書いてみたいと思います。

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