OlasonicからBluetoothスピーカー「TW-BT5」が12月中旬に発売予定だそうで。
Olasonicブランドを知る者としては見慣れた卵型スピーカーですが、ついにBluetoothに対応してきました。
ただ、今回の製品はある意味、Olasonic史上でも一番濃い製品かもしれません。
そこの辺りを少し前に試作機を聴かせていただいた感想を交えながら紹介していこうかと。
まず最初に驚くのがスピーカーが一本っきりというところでしょう。
疑似ステレオみたいな機構も全くなく、純粋なモノラル再生です。
仕様だけを見てるとここでもうダメだなぁと思ってしまいがちですけど、その心配はないと断言しておきます。
試聴してみての音質的な意味合いもありますし、背面の出力端子も含めての話ですね。
ちなみにお値段は1万円を切る価格を想定しているそうで、購入しやすい価格に抑える意味合いもモノラルで行くことになったファクターの一つではありそうです。
音質についてはこれまでのTWシリーズから大きく改良されたディフューザーとパッシブラジエータの恩恵が大きいようです。
Olasonicさんが用意されていたAndroidスマートフォン、それに私のiPad miniで試聴させてもらいましたが、TW-S7に比べてスケールダウンした印象のあった5シリーズが今回のTW-BT5では6.5くらいな感じに成長していました。
これって、パイオニアから任天堂向けに出ている「ISS-200A-W」に提供したものがベースになってるわけですね。
低域のパワーアップもありますが、なにより前面のディフューザーによる音の広がりと音像定位のバランス感覚が絶妙です。
内振りにセッティングしたスピーカーの定位のようにクリアな音像が卵の前に現れて、ボーカルものなどは特筆ものです。
また、気になる左右への広がりも球面スピーカーみたいな点音源的な雰囲気で、フリーセッティングが多いであろうBluetoothなら2本欲しいと思うシーンはそう多くないかと。
そのBluetooth部分はこれまでよりもちょっと大きめの下部の四角いところに格納されています。
NFC対応でAndroidだとペアリングが簡単そうでしたね。
iPad miniもその場でペアリングしましたが、ペアリング動作を電子音で知らせてくれるのでNFC無しでも分かりやすかったです。
また、私も真っ先に質問したのですが、対応コーデックはSBCのみです。
最近のBluetoothスピーカーやイヤホンなどでAACやApt-Xなどが謳われているものが多いですけど、ワンセグへの対応や音質・機能面からあえてそういう選択をしたんだとか。
しかし実際にAndroid,iPad miniで聴いてみると、どちらでもBluetoothでの音質劣化が気になるような場面は皆無でした。
部材として調達可能な市販のBluetoothユニットだと音質面などでどうしても満足できず、Bluetooth機能自体を内製したそうで、コーデックよりもそちらの影響が大きかったのかも。
そして、これもOlasonicとしては初になると思いますが、電源が充電式というのもポイントでしょう。
2.5時間の充電で約6時間ほど使えるそうで、Olasonicお得意のSCDS方式がより有効に活きてる印象です。
元々がOlasonic贔屓な私ではありますが、これでも褒めすぎということはないかなという感じで、TW-S7以来のRevolutionだと私は勝手に思ってます。
ただ、一般的なBluetoothスピーカーに期待されがちなBOSE的サウンドを期待する向きには合わない部分もあるのかも。
これまでの5シリーズと比べると低域もしっかり補強されていますが、あくまでもOlasonic流ですし、カタログスペックだけだと評価されづらい面もありますが、だからこそBluetoothスピーカーを検討していらっしゃる方にはぜひ試聴してみてほしいところです。
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